Kiss10 ページ10
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『 何言ってるの … 飛貴は蘭那ちゃんが好きだよ 』
先に目を逸らしたのは私 。
『 …… あ 、ピアノのレッスン遅れるよ？』
「 そうだね … ひーくんに鞄 、宜しくね 」
蘭那ちゃんは全部見透かしたようで
少しだけ怖かった 。
.
.
飛貴の鞄を預かって一度教室に行ってみるも
やっぱり飛貴はいない 。
全教室を回ってやっと見つけたのが図書室 。
貸し出しカウンターに身を乗せて
ぼーっと遠くを見ている 。
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『 …… 飛貴 』
さっきあんな事を言ったから声を掛けるのは
気まずかったけど仕方ない 。
「 … Aちゃん 」
『 蘭那ちゃんから鞄預かったの 』
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まだキス魔モードらしい 。
さっさと鞄を置いて帰ろうとしたのに
飛貴に捕まった 。
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「 …… 限界 」
『 ちょっ 、んんん 』
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結局キスされた 。
それに 、一回逃げたからか
いつもに比べて長い …… 長すぎる 。
『 んっ … んん 』
流石に息が苦しくなって飛貴の胸を押すと
案外素直に離れてくれて 。
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『 ねえ 、もうこういうのやめよう 』
蘭那ちゃんが悲しんでる 。
そこまで言うと飛貴は聞いたことないくらい
低い声で言った 。
「 蘭那は関係ないでしょ 」
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今日の飛貴はどうしようもなく頭にくる 。
『 こういうのは彼女とするものなの！』
「 誰が決めたの？」
『 … いや 、普通に考えたらそうでしょ 』
「 俺はAとキスしないと生きていけないの 」
まるで私が間違っているような
そんな感覚に陥ってくる 。
『 とにかく 、もう私にキスしないで 』
「 理由は … 那須？」
『 え？』
やっと言いたいことが言えたと思ったら
飛貴の口から出たのは那須くん 。
「 那須が好きだから嫌なの？」
『 え？いや … 』
「 …… ふーん 。いいよ 、もうキスしない 」
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私が那須くんを好きだと思われているのは少し不服
だけどキスしないって言ったから結果オーライ 。
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「 でも … 」
一歩近づいた飛貴の唇はまた私の唇に重なって 。
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「 これで 、最後 」
『 あ … うん 』
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さっきの長いキスじゃなく 、
呆気なく離れた唇 。
鞄ありがとうって図書室を出て行く飛貴 。
どうして私は今 、こんなに切ないんだろう 。
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ひゅーら(プロフ) - 1番好きだったお話が終わって寂しいです（ ; ; ）お疲れ様でした！ (2018年8月8日 16時) (
レス) id: aa8eeb01f9 (このIDを非表示/違反報告)
こりん - 少し激しめのキスシーンも読みたかったです！プラスで書いていただきたいくらい^ ^ (2018年8月3日 8時) (レス) id: 552a5d5abc (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃか(プロフ) - 長い間お疲れさまでした。スゴい面白かったです!! (2018年7月31日 17時) (レス) id: 6bb2b8ab02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - とても素敵できゅんきゅんするお話をありがとうございます！次の更新がとても待ち遠しいです。ひだかくんがどうなるのかとってもどきどきしてます！ (2018年7月6日 16時) (レス) id: 016839428c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 一気読みしました！おもしろいです！ 幸せになってほしいなー！ (2018年7月3日 7時) (レス) id: 3f1cd80dfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるるん
| 作成日時：2018年4月5日 12時
