Kiss9 ページ9
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『 そ 、そんなこと … 』
「 あるでしょ？」
那須くんの目は少し楽しそうで 。
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「 素直になってくれなきゃ殴られ損なんだけど 」
なんてケラケラと笑って絆創膏を摩っている 。
まあ 、正直に気持ち伝えて関係断ち切りなよ
って難題だけ残して那須くんは先に帰っちゃって 。
『 それが出来ないから相談してるんだってば 』
遠くなった那須くんの背中に
ボソッと文句を呟いて私も帰ろうとしたところ 、
「 あっ 、Aちゃん …… ひーくん知らない？」
.
キョロキョロしながら蘭那ちゃんがやって来た 。
『 飛貴 、いないの？』
「 うん …… 連絡しても繋がらなくて 」
『 先に帰ったとか？』
「 でも鞄は私が預かっているし … 」
.
ほらって言う蘭那ちゃんの腕には
確かに飛貴の鞄が掛かっていて 。
「 ひーくん苦しそうにしながらフラって何処かに
行っちゃったから保健室だと思ったんだけど … 」
いなかったのって口を動かす蘭那ちゃんの目は少し
潤んでいて飛貴を本当に心配しているんだなって
「 それで … 私そろそろピアノのレッスンで … 」
潤んだ目を伏せるのは飛貴の鞄を
私に任せたいということなのか 。
… 預かったところであんなこと言ったばかりだし
本当は飛貴に会いたくもないんだけど 。
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「 ひーくんに鞄を渡して欲しくて … 」
『 あー … わかった 』
「 うん 、お願い 」
渋々引き受けて …
蘭那ちゃんの細い腕から私の腕に飛貴の鞄が
渡るとき 、蘭那ちゃんは少し寂しそうな表情をした
.
「 ねえ 、Aちゃん … 」
『 ん？』
「 私 … ひーくんが大好きなの 」
.
潤んだ目で少し顔を赤らめた蘭那ちゃんは
女の私から見ても可愛くて 。
飛貴も蘭那ちゃんだから好きになって
彼女にしたのかなって 。
.
「 好きで 、好きで … 堪らないの 」
.
少し視線を逸らした蘭那ちゃんは
スカートをキュッと握って 。
「 でも 、もしかしたらね …… 」
蘭那ちゃんの潤んだ目からは少し不安の色が見えた
「 ひーくんは私じゃない人を好きかも知れない 」
気づけば 、その不安の色が見えた蘭那ちゃんの目に
映っているのは私だった 。
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ひゅーら(プロフ) - 1番好きだったお話が終わって寂しいです（ ; ; ）お疲れ様でした！ (2018年8月8日 16時) (
レス) id: aa8eeb01f9 (このIDを非表示/違反報告)
こりん - 少し激しめのキスシーンも読みたかったです！プラスで書いていただきたいくらい^ ^ (2018年8月3日 8時) (レス) id: 552a5d5abc (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃか(プロフ) - 長い間お疲れさまでした。スゴい面白かったです!! (2018年7月31日 17時) (レス) id: 6bb2b8ab02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - とても素敵できゅんきゅんするお話をありがとうございます！次の更新がとても待ち遠しいです。ひだかくんがどうなるのかとってもどきどきしてます！ (2018年7月6日 16時) (レス) id: 016839428c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 一気読みしました！おもしろいです！ 幸せになってほしいなー！ (2018年7月3日 7時) (レス) id: 3f1cd80dfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるるん
| 作成日時：2018年4月5日 12時
