Kiss5 ページ5
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「 … Aちゃん？」
話を聞いて少し俯いた私を那須くんが
覗き込むように見てきてぱちりと目が合う 。
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『 ち 、近い 』
「 …… あ 、俺わかっちゃったかも 」
『 … 何が？』
顔の近さに一歩後退る私を見てから那須くんは
窓の向こう側を見てぽつりと呟いた 。
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「 あの相手の男の気持ち 」
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Aちゃんはわからなくていいよ って言って
那須くんは先に図書室を出て行った 。
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ただいまって家に帰ると蘭那ちゃんと帰ったはずの
飛貴が私の部屋で呑気におかえりなんて笑って 。
『 何でいるの？』
「 遅かったね 、心配した 」
… また彼氏みたいな事言って 。
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『 … 蘭那ちゃんは？』
「 家まで送ったよー 」
『 飛貴は何でここにいるの？』
「 もう耐えられないから 」
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そう言った飛貴は私を壁まで追い詰めて
そっと私の唇を指でなぞった 。
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『 んっ 、飛貴 … もういい加減にやめよ 』
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こんなの浮気と同じ 。
那須くんが彼女さんを想っていたみたいに
蘭那ちゃんも飛貴を想っているから …
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『 こういうのは蘭那ちゃんとして 』
「 … Aちゃん 、うるさいよ 」
これ以上は何も言うなと伝えるかのように
飛貴は私にキスをした 。
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「 … Aちゃん 、好きだよ 」
『 飛貴 … 』
「 す … き 」
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一度離れた唇はまたくっついて 。
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「 んふ 、満足！」
キスが終わった頃には普段通りお調子者の飛貴で
ぺろっと舌を少しだけ出した 。
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『 ねえ 、飛貴 』
もう一度 、ちゃんとこの関係をやめようって
伝えようと思うと突然鳴り響くテンポのいい曲 。
これは飛貴のお気に入りの曲 。
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「 あ 、お母さんから電話 」
もしもーし！ってご機嫌に電話に出て
「 妹が早く帰ってきてって泣いてるから帰るね 」
私に話をさせる時間も与えない 。
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「 じゃあね 、A 」
ってニコニコしながら私の部屋を一歩出た飛貴は
くるりと振り返って一言呟いた 。
「 明日もよろしくね 」
まるでこの関係をやめないと言っているみたいに 。
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ひゅーら(プロフ) - 1番好きだったお話が終わって寂しいです（ ; ; ）お疲れ様でした！ (2018年8月8日 16時) (
レス) id: aa8eeb01f9 (このIDを非表示/違反報告)
こりん - 少し激しめのキスシーンも読みたかったです！プラスで書いていただきたいくらい^ ^ (2018年8月3日 8時) (レス) id: 552a5d5abc (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃか(プロフ) - 長い間お疲れさまでした。スゴい面白かったです!! (2018年7月31日 17時) (レス) id: 6bb2b8ab02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - とても素敵できゅんきゅんするお話をありがとうございます！次の更新がとても待ち遠しいです。ひだかくんがどうなるのかとってもどきどきしてます！ (2018年7月6日 16時) (レス) id: 016839428c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 一気読みしました！おもしろいです！ 幸せになってほしいなー！ (2018年7月3日 7時) (レス) id: 3f1cd80dfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるるん
| 作成日時：2018年4月5日 12時
