Kiss4 ページ4
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本当は用事なんて無いけど変に勘が鋭い飛貴に
気づかれないようにすぐ教室を出た 。
このまま門に向かうと飛貴に出くわして
用事は何かとしつこく聞かれるのも目に見えてる 。
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だからなんとなく 、もう少し学校に居ようと思って
人の出入りが少ない図書室へと足を運んだ 。
「 あれ？Aちゃんじゃーん 」
図書室に足を踏み入れると目が合って
声を掛けてくる人 。
『 あれ 、那須くん 』
「 何か久しぶり 」
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今年はクラス離れちゃったねーって
ニコっと笑うこの人は那須雄登 。
1年生の時に同じクラスで
特に仲の良かった男子生徒 。
『 那須くん何してるの 』
「 あー 、暇潰し … かなー 」
『 ふーん … 変なの 』
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図書室なのに本も持っていないし
閲覧スペースに座ってる訳でも無い 。
ただ 、窓の向こうをじっと見つめている 。
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『 何かあるの？』
「 … 俺の彼女 、と浮気相手 」
窓の向こうを覗くように見ると向かいの教室で
キスをしている男女 。
「 彼女が彼奴といい感じになってたの気づいてたし
俺も好きな感情もう無いんだけど悔しくて 」
ここでじっと見るのが癖 。
そう言う那須くんはすっきりしたような表情で
ニコっと笑ってまた窓の向こうを見る 。
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夢中でキスをしている男女を見て
胸が痛くなった 。
『 那須くんは 、どこから浮気だと思ったの？』
「 んー … キスしたら 、かな 」
『 そう 、なの … 』
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やっぱり 、蘭那ちゃんからすると
私は浮気相手になっちゃうよね 。
きっと私と飛貴がキスをしているなんて知ったら
蘭那ちゃんはあの大きな目から涙を流すはず 。
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『 浮気されて … 別れようと思わないの？』
「 んー 、思わなかったかも 」
『 そういうもの 、なの？』
「 好きって気持ちの方が大きかったかも 、俺はね 」
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考えるように顎に手を添えて
照れたように話す那須くん 。
こんなに想われているのに浮気をした彼女さんは
少し欲張りな気もする 。
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「 けど 、もう完全に好きな気持ちも無いし
明日別れようって言うつもりだよ 」
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だけど 、那須くんに想われている彼女さんを
私には責める権利ないから 。
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ひゅーら(プロフ) - 1番好きだったお話が終わって寂しいです（ ; ; ）お疲れ様でした！ (2018年8月8日 16時) (
レス) id: aa8eeb01f9 (このIDを非表示/違反報告)
こりん - 少し激しめのキスシーンも読みたかったです！プラスで書いていただきたいくらい^ ^ (2018年8月3日 8時) (レス) id: 552a5d5abc (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃか(プロフ) - 長い間お疲れさまでした。スゴい面白かったです!! (2018年7月31日 17時) (レス) id: 6bb2b8ab02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - とても素敵できゅんきゅんするお話をありがとうございます！次の更新がとても待ち遠しいです。ひだかくんがどうなるのかとってもどきどきしてます！ (2018年7月6日 16時) (レス) id: 016839428c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 一気読みしました！おもしろいです！ 幸せになってほしいなー！ (2018年7月3日 7時) (レス) id: 3f1cd80dfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるるん
| 作成日時：2018年4月5日 12時
