Kiss20 ページ20
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体調が悪いんだとしたらゼリーとか持って行けば
お見舞いっぽくない?って那須くんが言ったから
安易な考えだとは思ったけどゼリーを買って 。
久しぶりに来た飛貴の家 。
ピンポンと音がして鳴ると
飛貴のお母さんが出てきて門を開けてくれた 。
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家にお邪魔した途端に香る飛貴の家の匂い 。
一歩前を歩いてる飛貴のお母さんの服からは
飛貴の制服と同じ匂いが 。
なんだか 、全身で飛貴を感じている気がして
頭がクラクラする 。
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トントンと階段を上ると見える飛貴の部屋のドア 。
この部屋の向こうには飛貴がいるんだと思うと
胸がドキっと音を立てた気がした 。
3回ノックをすると 、いつもと違って
元気が無さそうに返事する飛貴の声 。
ガチャリとドアを開けるとベッドに横たわる姿 。
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『 飛貴 … 』
名前を呼ぶとピクリと飛貴の手が動いた 。
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「 A …… ?」
『 うん 。体調大丈夫?』
目をパチリと開けた彼は 、
那須くんとデートしていた日に見たときと
同じように顔を歪めていた 。
苦しそうに 。
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「 何で 、来たの … 」
苦しそうに胸を押さえながら聞く飛貴の目線に
合うようベッドの横に座って 。
『 心配だったから 』
今日だけは 、素直になってもいいのかな
なんて思った 。
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『 それと 、ゼリー持って来たよ 』
買ってきたゼリーが入った袋を掲げて見せる 。
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『 那須くんがね 、お見舞いにはゼリーだよって 』
教えてくれて持ってきたの 。
そう言おうと思ったのに続きが言えなかったのは
掲げたゼリーの入った袋が私の手から離れて
壁に当たった音がしたから 。
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何が起きたのかわからなくて大きな音が鳴った方を
見ると袋からゼリーが飛び出して床に転がっていた
「 いらない 」
さっき横たわった飛貴に目線を合わせたはずなのに
私よりも高いところに飛貴の顔があって 。
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「 … 那須の入れ知恵?」
苦しそうに胸を押さえながらベッドの横に座る私を
見下ろした 。
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「 俺 、苦しいの 」
飛貴の顔がさっきよりも苦しそうに歪む 。
「 気づかないの? …… Aのせいだよ 」
その一言で胸がチクリと痛んで胸に手を添えるけど
目の前の飛貴の方が私の何倍も苦しそうだった 。
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ひゅーら(プロフ) - 1番好きだったお話が終わって寂しいです( ; ; )お疲れ様でした! (2018年8月8日 16時) (レス) id: aa8eeb01f9 (このIDを非表示/違反報告)
こりん - 少し激しめのキスシーンも読みたかったです!プラスで書いていただきたいくらい^ ^ (2018年8月3日 8時) (レス) id: 552a5d5abc (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃか(プロフ) - 長い間お疲れさまでした。スゴい面白かったです!! (2018年7月31日 17時) (レス) id: 6bb2b8ab02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - とても素敵できゅんきゅんするお話をありがとうございます!次の更新がとても待ち遠しいです。ひだかくんがどうなるのかとってもどきどきしてます! (2018年7月6日 16時) (レス) id: 016839428c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 一気読みしました!おもしろいです! 幸せになってほしいなー! (2018年7月3日 7時) (レス) id: 3f1cd80dfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるるん | 作成日時:2018年4月5日 12時