Kiss17 ページ17
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「 デートってこんな感じでいいの？」
はいってクレープを渡してくれる那須くんに
お礼を言って受け取る 。
『 学生のデートって言えばこんな感じでしょ 』
「 てっきりイルミネーションとか行くと思った 」
『 それ絶対に学校帰りのデートじゃないよ 』
「 それもそうだね 」
お互いに顔を見合わせて笑う 。
那須くんといると 、楽しくて 、ドキドキして
このときだけは飛貴のことを忘れられるんだ 。
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「 でも学校近くのショッピングモールって 」
那須くんはどうやら納得いかないみたい 。
『 いいじゃん 、私は楽しいよ 』
「 Aちゃんは優しいね 」
『 え？』
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食べ終わったクレープの包みをぐしゃりとして 。
「 俺 、彼女いたけどデートしたことないんだよ 」
『 うん 』
「 前までデートとか早くない？って思ってて … 」
溜め息をひとつ吐いて近くにあったゴミ入れカゴに
那須くんはクレープの包みを投げ入れた 。
.
「 彼女と一緒にいるときも図書館で勉強してた 」
『 … そうなんだ 』
「 彼女にもいい成績を取って欲しかったし … 」
『 うん 』
「 彼女といると緊張して … 勉強で誤魔化してた 」
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俺 、つまんないでしょ？
力無く笑う那須くんの手に自分の手を重ねて
ギュッと握ることしか私には出来なくて 。
そんなことないよ
そう言ったところで 、
彼のこの表情は変わらないと思うから 。
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『 ねえ 、那須く … 』
「 あれって 、浮所じゃない？」
『 え？』
那須くんが見る方向を私も見ると
飛貴が1人なのが見えた 。
「 何か 、様子 … おかしくない？」
『 確かにそうかも 』
顔を歪めてふらりふらりと歩く飛貴の姿 。
『 ちょっと 、心配 』
「 見に行こうか 」
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那須くんの手に重ねていた私の手を次は那須くんが
ギュッと握って飛貴の元へ走り出した 。
まだ私と那須くんに気づかずに 、ふらりふらりと
歩き続ける飛貴に声を掛けようとした瞬間に
飛貴を呼ぶ声が聞こえた 。
「 ひーくん！」
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「 … 俺たちが行く必要無かったみたいだね 」
『 そうだね … 』
蘭那ちゃんが居るなら安心だ 、
そう思った私と那須くんは飛貴から
静かに背を向けて帰った 。
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ひゅーら(プロフ) - 1番好きだったお話が終わって寂しいです（ ; ; ）お疲れ様でした！ (2018年8月8日 16時) (
レス) id: aa8eeb01f9 (このIDを非表示/違反報告)
こりん - 少し激しめのキスシーンも読みたかったです！プラスで書いていただきたいくらい^ ^ (2018年8月3日 8時) (レス) id: 552a5d5abc (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃか(プロフ) - 長い間お疲れさまでした。スゴい面白かったです!! (2018年7月31日 17時) (レス) id: 6bb2b8ab02 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - とても素敵できゅんきゅんするお話をありがとうございます！次の更新がとても待ち遠しいです。ひだかくんがどうなるのかとってもどきどきしてます！ (2018年7月6日 16時) (レス) id: 016839428c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 一気読みしました！おもしろいです！ 幸せになってほしいなー！ (2018年7月3日 7時) (レス) id: 3f1cd80dfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるるん
| 作成日時：2018年4月5日 12時
