low-key

緑 ページ10

　



　


　


　

猪狩「は、はじめまして…！HiHi Jetsの猪狩蒼弥と申します！」



緊張で声が裏返った俺に優しく笑みを向けてくれるこの女神こそ、Sugarplumの白雪A。俺の中で神と化してるアイドル・白雪さんとこうやって飯に来れたのも優斗のおかげ。優斗が巡り合わせてくれた奇跡、まじで優斗ありがとう…。



「白雪Aです、ゆうぴから聞いてます！」

高橋「Aちゃん、こいつのことは蒼弥でいいから」

猪狩「まじで優斗、やめて。ほんとに」



ガチの顔でそう言うと、白雪さんと優斗は大爆笑している。何だよ…この幸せ空間…。それで何で瑞稀くんは4回も共演してるのに今の今まで白雪さんと仲良くなれなかったんだよ…。



「顔こそ合わせてないけど、蒼弥とはオートリバースで共演してるもんね」

猪狩「え！？覚えてくれてんすか！？てか、蒼弥で行くんすね！？」

「当たり前じゃん！あのラジオドラマの蒼弥と作間くんの声が心地よくて何度も聞き返してるんだよ」



意訳すれば「蒼弥の声が落ち着く」とも取れるその一言に、俺はまさにノックアウト。瀕死寸前な訳だけど、そんなこと知りもしない白雪さんは俺の目の前でちゅーちゅーとストローで烏龍茶を飲んでいる。そんな姿も可愛くて、最高。全ての語彙が消失した瞬間だった。
この奇跡のご飯会からしばらく経つけど、俺は未だに白雪さんをサシで飯に誘えたことはない。ただ、連絡は多分、HiHiの中でも一番取り合ってると思う。俺がしつこいくらい送ってるからね。それなのに、白雪さんはそれにマメに付き合ってくれている。
プライベートまで神対応かよ！！とますます好きになったことは、きっと白雪さんには届いていない。




　



　



　


　

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