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雅紀side
雅「ゆーやー！来たよー！…ってあれ？誰もいない。」
みんな、どこにもいない。
どこいったんだろう？
あれ？紙置いてある。
なんだろう
慶一郎の字？
“ちょっと出てきます。みんな一緒にいるので、心配しなくて大丈夫です。”
なんだ！
みんな出てんのか！
どっか、いなくなったのかと思った。
雅「潤ちゃん、みんないなかった。どっか出てんだって。」
潤「うん、知ってるよ。俺んとこ、シゲと慶来たもん。」
雅「え？いつ？」
潤「ちょっと前。中庭出てくるって。」
雅「え？言ってよー！俺、恥ずかしかったんだから！」
潤「ごめん、ごめん。雅紀がシゲ達のとこ行くとは思わなかったから。」
雅「もう！…いつ帰ってくるの？」
潤「知らないよ。…っていうか雅紀、カルテ書いたの？」
雅「カルテ？誰の？」
潤「え？カルテじゃないか、なんだっけ？なんか、状態報告？だっけ？それ、書いたの？」
雅「え？いつの？今日の？」
潤「うん。朝の、祐の様子。確認したんでしょ？」
雅「…？あっ、そうだった！忘れてた！ありがと、潤ちゃん！」
潤「忘れないうちに書いときなよ。」
雅「うん。」
潤ちゃん、よく周りみてるね！
俺、完全に忘れてたのに、潤ちゃん覚えてた！
でも、やっぱり天然あったな。
カワイイ。
祐也たちまだかな？
なんか、暇なんだけど。
医者が暇っていいのかな？
潤「雅紀ー。なんか暇なんだけど。」
雅「俺も思ってた！でも、医者が暇っていいの？」
潤「知らない。…ねぇ、雅紀。ちょっと寝てきなよ。」
雅「え？なんで？」
潤「最近、寝れてないでしょ。無理はダメだよ。」
雅「うん。わかった。じゃあ、ちょっと寝てくるね。」
潤「うん。おやすみ。」
潤ちゃんはやっぱりよく周りみてる。
最近忙しくて、なかなか充分な睡眠は取れてなかったけど、自分では大丈夫だと思ってた。
やっぱり潤ちゃんは、人のそういうのはよく分かるんだね。
でも、潤ちゃんも同じぐらい、いや、俺以上に忙しかったと思うよ？
潤ちゃんこそ、無理してんじゃないのかな？
「…き。…さ…ま…き。…さき。……雅紀！」
雅「うーん。ん？」
誰だろ
「雅紀！起きて！」
んー？
雅「ん？潤ちゃん？」
潤「うん。雅紀、寝てるとこ悪いけど、祐たち帰ってきたよ。」
雅「ほんと？いつ？」
潤「さっき。」
雅「ありがと、潤ちゃん！ちゃんと休めたから大丈夫！」
潤ちゃんのおかげで楽になった
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作者名：馬渕 響 | 作成日時：2020年1月17日 0時
