HiHi Jets の女のコ . (ページ30)

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翌日ページ30

あの後、
とりあえず上の人に言うのだけは止めてくれとお願いして、みんなバラバラに解散した。

正直、その他のことはあまりよく覚えていなかった。

…我慢して貫き通して、何事もなく終えて普段通り、
……そうなるはずだったのに。

結局みんなにも迷惑掛けて、何やってるんだろう、私。

「(……怒らせちゃった、なぁ…)」

＿＿頼れって言ってんだよ！！＿＿

小さい頃から一緒に過ごしていたけど、
優斗に怒られたのははじめてだった。

「(あれは全部、私を思って言ってくれたことだって、分かってる。…分かってる、けど)」

＿頼っても、いいのだろうか。

迷惑じゃないだろうか。

私は必要とされているのだろうか。

「(…本当に仲間で居て、いいのだろうか)」

ごちゃごちゃと絡んで解けなくなった頭が痛くて、
帰りの支度をする手がつい止まってしまう。

みんな、今日は職員会議で部活がない日だからか
足早に教室を出ていく。

そんな中、ふとスラリとした高身長の男の子がひとり、教室に入ってきた。

「A！」

「…さくちゃん、」

走ってきたのか、少し乱れた前髪。

いつもは放課後に鉢合わせしないよう、
急いで帰っていたからこんなことは無かったのだけれど。

今日は何を血迷ったか、作業を止めた手足のせいで
捕まってしまった。

「(…少し、期待をしていたのかもしれない)」

なんて。

「…あのさ、」

「おーい、仁科」

さくちゃんが何かを言いかけた時、
廊下を歩いていた先生に声をかけられた。

「体育係の仕事よろしくなー」

「あ、はい！」

そうだった。放課後に体育倉庫の整理をしなきゃいけないの、すっかり忘れてた…。

「なんかやることあるの？」

「係だから先生に仕事頼まれちゃって」

「俺も手伝うよ」

「ううん、大丈夫。
係はもう一人居るし、すぐ終わる簡単な作業だけだから！」

「でも…」

ありがとう、先にレッスン行ってて

とだけ伝えて私は体育倉庫に向かった。

＿…後悔はやはり、先には立たないらしい。