HiHi Jets の女のコ . (ページ21)

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「はい、Aの分」

そう言って塩キャラメルミルクティーを渡してくれる。

「ぁ、ありがとう、お金！ちょっと待ってね」

するとバッグを探ろうとした手を
みずっくんによって止められた。

「別にいいよ」

「え、でも」

「じゃあさ、代わりにそっちも少し頂戴？
俺のとAの、半分こしよ」

これでチャラね

そう言って無邪気に笑うみずっくんに惚れた。

………優斗が。

「いやんもうみずっくんたらお･と･こ♡」

「作間のもひとくち頂戴」

「承知」

「えっ」

当たり前のような顔でそうやって何気なく気が遣えるみずっくんは本当にすごいかっこいい。これが紳士ってやつかぁ。

「なんで私飲みたいやつわかったの？」

「何年一緒にいると思ってんの」

「えへへ、ありがとう」

「……ん、」

4人でわいわい楽しくタピオカを飲んで雑談していると、

「＿あ、あのっ、すみません！」

不意に後ろから女の子に声をかけられた。

微かに揺れてしまった私の肩に気付いていたのかは分からないが、
自然にすっと3人が私の前に出てくれた。

「HiHi Jetsの瑞稀くんと優斗くん、作間くんにAちゃんですよね…？」

「うん、そうです」

そう言ってみんな帽子やらマクスやらを外すと
きゃー！と控えめな黄色い声が。

目の前には女の子4人組。
みたところ私と同じ女子高生かな？

「私、HiHi Jetsが大好きで！いっつも応援してます！！」

「わ～！ありがとうございます！！
めちゃくちゃ嬉しいです！！
あ、もし良かったら握手しましょ～！」

休日や学校帰りに街に寄れば必ずと言っていい程ファンの子と会ってそう言ってくれるけど、
やっぱり何度聞いても嬉しいものだなぁ。

「いや握手前に手ピカジェルで消毒するアイドル初めて見た」

「え？！だって汚かったら特に女の子は嫌でしょ！ねぇ？(笑)」

一世くんから貰った手ピカジェル、ちゃんと常備していますよ。

「うわあぁ、本当、嬉しいです…！
ありがとうございますっ！！」

「いえいえ、こちらこそありがとうございます。
これからも俺たちの応援、よろしくね？」

「あ、でも学生だから、
無理しない程度で、程よく応援してね！」

「程よくってなに(笑)」

「じゃあ気を付けて帰ってねー！バイバイ！」

手を振ればまた嬉しそうに飛び跳ねてくれて、
いやぁ、若い子っていいなぁ…しみじみ。