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ひたむきに ページ34

_yuto side_



「(…で、あの後死にものぐるいでみんなで探して、
体育倉庫で泣いてるAを見つけたんだっけ)」



雑誌を読みながらそんなことを思い出す。



_犯人はAと同じクラスで同じ係の女だった。
HiHi Jetsファンの彼女は、女のAが居るのが気に食わなくて嫌がらせをしたそうだ。


流石にあそこまで度が過ぎてたら上にも報告しなきゃいけない訳で。
社長から少しの間活動を休止しろって言われたけど、Aが一歩も譲らなかったのを今でもよく覚えてる。


_「もうすぐ、初めての単独公演なんです。
私の私情で、関係ないファンの皆さんをガッカリさせるのだけは嫌だ」


そこで改めて、本当に強い子だなぁって。

自分も相当傷付いたはずなのに、やっぱりファン思いだった。俺もこんな風になりたいって、そう本気でそう思ったんだ。



_「助けてくれてありがとう、みんな」



その時から、俺らの間に壁はなくなった気がして、
Aも俺らも互いに助け合える"仲間"になれた。


ただ肯定して優しくし合うだけじゃ成長できない難しさに悩んで苦しんで。

それでも前に進もうともがいて踏ん張って、
壁を越えて笑い合ったあの思い出は、俺らの宝物だ。





「(__俺たちなら、どこまでもいける)」






幸せそうに笑うAの手には五色の花。


そのどれもが、強い思いを馳せていた。






「優斗、レッスン始めるよ!」




遠くから呼ぶ、俺の大好きな声。




「おう、今行く!」








どんな困難にも打ち克つようなその笑顔を、
守れるように。

花に思い出を馳せて[Twitter]→←スーパーヒーロー



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美紀 - 瑞稀君と優斗君寄りのオール担当です最高です (2019年8月24日 20時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:透夏 | 作成日時:2019年3月15日 2時

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