◆ H i H i J e t s の 海 月 姫 ( 2 )

デ ー ト ... ？ 2 ページ28

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よし！って意気込んで、

…今日くらい、Aを独りじめするために、って、Aに1歩近付くと、




『…優斗、変な顔してる(笑)』




同時にこっちに1歩寄ったA。

自然とぴた、って体が触れる。…え、いや、

…ダメダメ、怖気付くな俺！




優斗「まじ？」

『うん、私と2人きりが良かった〜って顔』

優斗「…正解」

『合ってるの？(笑)』

優斗「…あ、いや、2人が嫌いとかじゃなくて！」

『それは知ってるよ(笑)』




ちら、と後ろを振り返ると、なぜか2人できゃっきゃしてる瑞稀くんとガリさん。

…しょうがないなあ、って笑ったAは、

俺の手を握ってそのまま走り出した。




優斗「え、や、A？」

『…5分だけ、ね、！』






…こうして訪れた、束の間のA独りじめタイム。




優斗「うわ、カップルいっぱい」

『ほんとだ、みんな充実してるなあ、』

優斗「俺らもカップルに見えてたりして」

『優斗と？(笑)』

優斗「…いや？」

『…別にいやじゃないけどさ、』




繋がれたままだった手をポケットに入れて、

なんていう定番のやつをやってみると、上目遣いでこっちを見るA。

…ああ、可愛い、




『ありがとね、』

優斗「…なにが？」

『んー、今日はお迎えきてもらって、デートもしたし！』

優斗「いや、俺こそありがと、」

『なんで優斗がお礼言うの！』

優斗「…なんとなく。今日も可愛いAに？(笑)」

『……今日の優斗、なんかかっこよくてやだなあ』

優斗「え、」




一瞬ちらっと俺を見上げると、あ、5分経った、なんてけろっとしてるA。




…うん、今日も小悪魔っぷりは絶好調。

そんなとこも可愛いよなあ、なんて思ってしまうから俺はきっと重症だ。



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