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A side
ここの仕事では、一番近い先輩が
新しい人に仕事を教えるのがきまりになっていた。
なので初めて半年になってようやくできた後輩に
仕事を教えなければいけない。
「えっと、作間、くんかな??
私もまだ初めたばかりだけど、
わからないところあったらすぐ聞いてね?
とりあえず今日は、場所だけ確認しようか。」
というとこく、と頷いた彼。
高校生かな?わからないけれどとにかく背が高い。
私も特別低いわけじゃないのに、見上げる形になっているのがなんだか悔しい。
「よし、だいたいこんな感じかな、、」
一通り説明し終わると、ほぉ、、、と呟いている作間くん。
「あ、そうだ、これからも長い付き合いになるだろうから、一応自己紹介しとこっか?
私は大学3年生の鈴木A。」
『あっ、俺は、高校3年生の作間龍斗って言います。あの、お願いします、、』
「うん、よろしくね??」
なんてにこっと微笑んでみるとサッと顔を背ける彼。
人と話すと苦手なのかな?なんて思うけど、
いかんいかん。そんなんじゃこの先お先真っ暗じゃん。今のうちに距離詰めとかないと、仕事が大変になる。
「ねえ、作間くんって帰り、どこ方面?」
『あ、、△△です、』
「え、ねえ!同じだ!!良かったら一緒に帰らない??」
と誘うと、コクコク首を縦に振ってくれる。
なんだかかわいい。と思うけど、ふとあの出来事を思い出してしまう。
ダメだ。思い出したくないのに。作間くんとあいつは関係ないのに、、
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作者名:有栖 | 作成日時:2020年10月11日 23時