年下じゃなければ【Ryuto.S】 (ページ2)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:9,153 hit

1 ページ2

Ryuto side

俺は裕福、とまでは言えないが普通の生活ができるほどの家庭で生まれた。

父親が朝から晩まで一生懸命働いていてくれたおかげであった。

そんな父親がついこの間、仕事のストレスで命を落としていってしまった。

俺と母親はひたすら泣き続けた。

でもそんなの今更遅かった。

母親は仕事を始めたが、それだけではどうしても生活できなくて。

それで俺はバイトを始めることにした。

なんにせよ、初めてのアルバイトだから緊張しかしない。
甘いものも好きだし、と思いタピオカ屋で働くことにした。
それが正解だった。
そこの店長も若くて気さくで、バイトの話を持ちかけたらすごく嬉しそうに受け入れてもらえた。

〈お～いみんな！！こいつが今日から働く新人の作間！！えーっと、あ、鈴木、か？そうだな！！鈴木！！作間に色々教えてやれよ！！〉

はい、なんて潔い返事が聞こえた方を向くと、

目を疑った。

艶のある長い髪の毛。凛と伸びている背筋。
特別大きいわけでもないがくっきりした二重まぶたの目。
スッと筋の通った高い鼻、、、

初めての感情だ。

よくわからない。

けれど、多分これは

一目惚れ。