Flower 12【HiB】5

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Side西村


翌朝、斗亜とリビングへと向かったら、

そこは昨日と変わっていた。


食器が割れて散乱して

足の踏み場もないほど部屋は汚かった。

そして、お母さんがリビングの中心で

震えてペタンと座り込んでいた。


西村「お母さんっ！」


母「拓哉くん……」


僕は斗亜と食器を踏まないように注意しながら

お母さんに近づいた。


西村「これ……」


母「ごめんね……。こんな家に

拓哉くんが来ることになっちゃって……」


そう小さな声でお母さんは僕に謝った。


西村「そんなこと……。

だって、僕を引き取ってくれたのは

お母さんが初めてなんだよ。

どんな家庭でも、そこが僕の居場所なんだ……」


斗亜「……そんなの綺麗事だよ」


西村「斗亜……」


斗亜「こんな家、お兄ちゃんは

来ない方が良かったんだよ……」


そう切なく言った。

そうか。だから斗亜は僕がこの家に来た時に

全く歓迎していなかったんだ。


母「あの人が家に帰って来ない日は

全然平気なんだけどね……」


僕が、引き取られた家は、

僕が想像しいた以上に

悲惨な現状やった……。




あとから聞いた話だけど、

お母さんは1度流産をして

そこから子どもを産めない体になったらしい。

それで、お父さんは不倫を繰り返すようになって

家も崩壊していった。


お母さんは養子を引き取ったら

お父さんも家に戻ってくると思った。

でも、そんなことはなくて、

むしろ悪化した。


それで、今の現状に…………。

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ラッキーソング(Snow Manオリジナル曲)

Vanishing Over

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