瑞色 ６ ページ44
「今日は、本当にありがとう」
ペコリと浅くお辞儀をすると、瑞稀くんも頭を下げる。
「こちらこそ、ありがと。元気でね」
「瑞稀くんこそ！」
──バイバイ
お互い手を振りあって、お店を出る。ほんのりと明るかった空は、とっくのとうに暗くなっていて。キラリと輝いた、小さな星。吐く息が白い。
きっとこのお店に来るのも。この駅で降りるのも、最後。
不意に、スマホのホルダーを開いた。スクショしてある、あのときの会話。
「近いうちに、会えませんか？」
このメッセージだけは。私の中に、留めておいても良いかな。
──数年後。私は大学生になり、スーツ姿で暑い気温の中電車を待っていた。これから企業の面接だ。あぁ、就活って本当鬱。
伶衣とは別々の大学に進学した。橋本担を降りてしまい、別の子を応援してる。けれど、たまにこっちの現場にも来るし、私も遊びに行ったりする。
額に張り付く前髪。あ、そうだ。地図しっかり確かめなきゃ……。
「まもなく、三番線にー……」
バッグからファイルを取り出すと、ホームに流れるアナウンス。目の前の看板には──
「デビューシングル、7月X年発売！」
キラキラした衣装に身を包む、瑞稀くんの姿。これから先、私以上に忙しく大変になるんだ。こんな面接の一個や二個で、へこたれてちゃいられない。
瑞稀くんが頑張ってるから。私も頑張ろう。
到着する電車。私は看板を再度目に焼き付け、車内へと乗り込んだ。
ー制服の魔法 ENDー
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ミント(プロフ) - どのお話もとても素敵で、短編なのに引き込まれる世界観が大好きでした！おつかれさまでした！ (2019年1月14日 15時) (
レス) id: e20fb3d910 (このIDを非表示/違反報告)
おかゆちゃん(プロフ) - 私の大好きなマジョマリがまた読めるなんて感激です（ ｉ _ ｉ ）楽しみです！頑張ってください！ (2019年1月1日 2時) (レス) id: f9588c4e4d (このIDを非表示/違反報告)
真優(プロフ) - ゆうぴのお話で、ゆうぴが一個上の先輩で、主人公が後輩の関係で直接会うとあまり話せないけどラインとかだと話せるみたいな仲でクリスマスに後輩が告白する的なものが読みたいです！ (2018年12月24日 2時) (レス) id: f8f4960291 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - お忙しい中お返事ありがとうございます(TT)！わぁ、そうだったんですね…！どれも素敵なお話だったので残念で寂しいですが、お返事頂けて嬉しかったです！これからも楽しみに読ませて頂きます☆ (2018年11月22日 22時) (レス) id: 2bc4477fb2 (このIDを非表示/違反報告)
れなさん(プロフ) - りんさん» りんさんはじめまして！いつもありがとうございます(*^^*)実はDeuxの方削除してしまいました……。もし好きな作品だったら本当に申し訳ないです(；_；) (2018年11月21日 19時) (レス) id: c72a49e4f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れなさん
| 作者ホームページ：れなちゃん(@pinky_lovers98)さんをチェックしよう https://twitter.com/pinky_t17?s=...
作成日時：2018年5月25日 17時
