瑞色 ２ ページ40
ー「寒い寒い寒い！早く青になれー！」
スクランブル交差点。車がびゅんびゅんと通る様を、足踏みしながら待つ。隣には、親友である橋本担の
信号が青になり、一斉に歩き出す。何せ人が多いから、はぐれないよう伶衣のブレザーの裾を掴んだ。そのときだった。
「……ねぇ、今の」
目の前を歩いていた伶衣が、後ろを振り返る。私もつられて振り返ったけれど、見えるのは人、人、人。伶衣はいきなり私の手を取り、逆走し始めた。
「え、ちょ、どうしたの！？」
「あの、見間違いだったら申し訳ないんだけど！瑞稀くんと、ゆうぴいたかも」
は！？！？瑞稀くん！？とゆうぴ！？ちょい待て！瑞稀くんと顔合わせるの気まずすぎるよ！あぁ、もう！嫌だとも言えず、結局私服の二人組みの男の子の後ろ姿を追いかける。
ひ、人違いでありますように、見間違えでありますように……。お願いしますお願いします……。
と言う願いも虚しく。伶衣が優斗くんと思われる人物の肩を叩く。真っ白のセーターと、薄い茶髪。うわー、この服装、思い切りプラ画で見たことあるー。
「あの、�盒桐ヅ佑�んですか……？」
遠慮がちに声をかければ。振り返った二人の男の子は。
間違いなく、瑞稀くんと優斗くんだった。
ぎ。ぎゃああああああああ！！最悪だ！いや嬉しいけど！とてつもなく嬉しいけど！だ、だって瑞稀くんとは、その、ねぇ……。
「大ファンです！いつも元気もらってます！」
伶衣は早速優斗くんに握手を求め、興奮気味に話し始めた。こんな間近で初めて見たけど、肌白っ！顔ちっさ！カッコイイ！服ダサいとか言われてるけど、顔でカバーしてるじゃん！
ありがとう、めっちゃ嬉しい！とニコニコしながら返す優斗くんを見ていると。
「何優斗のこと見てるの」
何やらムスッとした、不服そうな声色。瑞稀くんだった。わ、私のこと忘れてないかなー、なんて。あはは……。た、たくさんファンいるし……。
「い、井上瑞稀くんですか……」
「何言ってんの。てか、アカ消したの？」
二人に怪しまれないよう、とりあえず握手をして小声で話す。何だこのおかしな光景は。やっぱり忘れられていなかった。
相変わらず瑞稀くんは、可愛くて。マフラーに顔が埋まっちゃいそう。レッスン帰りなのかな。わ、私の手冷たいけど、大丈夫かな……。
「……うん、消しちゃった」
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ミント(プロフ) - どのお話もとても素敵で、短編なのに引き込まれる世界観が大好きでした！おつかれさまでした！ (2019年1月14日 15時) (
レス) id: e20fb3d910 (このIDを非表示/違反報告)
おかゆちゃん(プロフ) - 私の大好きなマジョマリがまた読めるなんて感激です（ ｉ _ ｉ ）楽しみです！頑張ってください！ (2019年1月1日 2時) (レス) id: f9588c4e4d (このIDを非表示/違反報告)
真優(プロフ) - ゆうぴのお話で、ゆうぴが一個上の先輩で、主人公が後輩の関係で直接会うとあまり話せないけどラインとかだと話せるみたいな仲でクリスマスに後輩が告白する的なものが読みたいです！ (2018年12月24日 2時) (レス) id: f8f4960291 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - お忙しい中お返事ありがとうございます(TT)！わぁ、そうだったんですね…！どれも素敵なお話だったので残念で寂しいですが、お返事頂けて嬉しかったです！これからも楽しみに読ませて頂きます☆ (2018年11月22日 22時) (レス) id: 2bc4477fb2 (このIDを非表示/違反報告)
れなさん(プロフ) - りんさん» りんさんはじめまして！いつもありがとうございます(*^^*)実はDeuxの方削除してしまいました……。もし好きな作品だったら本当に申し訳ないです(；_；) (2018年11月21日 19時) (レス) id: c72a49e4f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れなさん
| 作者ホームページ：れなちゃん(@pinky_lovers98)さんをチェックしよう https://twitter.com/pinky_t17?s=...
作成日時：2018年5月25日 17時
