【呪術廻戦】有限の眠り姫1 (ページ40)

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38話ページ40

五条「もう～、本当に
　ハラハラさせてくれるよね」

名前「私、どのくらい眠ってた？」

五条「あれ？どのくらいだっけ？
　それより、聞いてよ～」

五条side

彼女の質問を適当に、はぐらかして
どうでもいい話を始める

眠っていた時間を知ったら、君は

どんな言葉を言うのかな？

どんな表情を見せるのかな？

そういえば、前に
こんな質問をされた事がある

～回想～

名前「ねぇ、悟」

五条「ん？なぁに？」

名前「もし、もし・・・私が死んだら
　悟はどうする？」

五条「殺す」

名前「え？」

五条「名前を殺した奴全員、僕が殺すよ」

名前「・・・何で私が殺される前提なの」

五条「あれ？違うの？」

名前「病気とか・・・寿命、とか」

この時、僕は確信した
彼女はもう、全てを理解している

自分の術式の事も
自分の命の事も

術師だって人間だ

限界だってあるし
いずれ、死はやってくる

死ぬ事に恐怖を抱くのは
当たり前であって
その感情が欠落している僕が
少し、いや・・・

自分でもかなり可笑しいと思う

五条「あぁ～、そっち
　それも答えは簡単。僕も死ぬよ」

名前「え！？」

五条「1人より、2人の方があっちで
　寂しくないでしょ？」

名前「・・・バカ」

五条「で？何で急にそんな質問するわけ？」

名前「ううん。ただ気になっただけ」

五条「・・・へぇ」

名前「悟は死んじゃダメだよ？
　あなたがいなくなったら、この世界は
　必ず崩壊してしまう」

五条「まぁ、そうだろうね」

名前「みんなの為にも、悟は絶対に
　死んじゃダメだからね」

五条「大丈夫、僕最強だから！」

名前「ふふふ、そうだね！
　・・・それから」

五条「？」

名前「もし、私が誰かに殺されたとしても
　その人は殺さないであげてね？」

五条「それはどうかな」

名前「私なんかの為に、悪者にならなくていい
　それに、人を殺すという行為は
　弱い人がする事だから
　弱者を救う事が術師の役目でしょ？」

名前は、今までに
何人の命を救ってきた？

何人の命と引き換えに
自分を犠牲にした？

自分とは全く無関係の人間を
汚い大人の思うままに
生き返らせる日々

誰かの為だなんて

そんなクソみたいな言葉
この世から消えてしまえばいいのに