28話 ページ30
名前「宿儺さんって・・・
優しいんですね」
宿儺「は?」
名前「だって、こんなに私の事を
心配してくれるなんて」
宿儺「フッ。復活した時に手ごたえのある奴が
減ったら楽しみはなくなるだろ」
名前「ふふふ」
宿儺「それに、本来なら蘇生するまで
こんなに時間は要しないはずだ
きっとすぐに目を覚ましていただろ
こんなに時間がかかっているという事は
お前が弱ってきているという証拠だ」
名前「・・・」
宿儺「つくづくバカな娘だ
と言っても、お前の術式のおかげで
あいつは死なずに済んだ
伏黒という小僧も無傷だしな
さて、そろそろ小僧が起きる頃だ
お前もこんな所にいないで早く戻れ」
名前「あの!」
宿儺「最後に・・・
もし、蘇生の力を今後も使うのなら
その相手は・・・
人間だけにしとけ」
宿儺side
娘を両手で抱えた瞬間
すぐに分かった
あぁ、こいつは
自分の命を引き換えに
他人を救ってきたのだと
眠りにつき
脈が弱く、心臓が時々止まる
死ぬまでとはいかないが
確かにそれは
命のタイムリミットだった
伏黒の元へ行き
娘のことについて話をしてみる
何だ、こいつは
この娘が今にでも死にそうなことを
知らないのか
なるほど
娘のことを知っているのは
あの五条という奴だけか
ならば・・・
この娘は俺が貰おう
他人のために自分の命を
投げ出すことに関しては納得できないが
俺なら“物”ではなく
“1人の人間”として
“1人の女”として
この娘に接する事ができる
この娘を守ってやる事ができる
呪いの王が人間を
しかもの女を匿うなど
思いもしない事だが
まあいい
1000年の眠りから
目覚めさせてくれた
少しばかりの悪戯だ
そう心に決め
あの時
宿儺「もう休んでよい
ゆっくり眠れ」
と、娘に呟き
そっと
唇を重ねたのだ
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ゆかり(プロフ) - はじまして、更新楽しみです (2021年10月26日 5時) (レス) @page48 id: 9654438337 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小雪 | 作成日時:2021年6月13日 0時