【呪術廻戦】有限の眠り姫1 (ページ29)

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27話ページ29

宿儺「条件は2つ
　 1、俺が契闊と唱えたら
　 1分間体を明け渡すこと
　 2、この約束を忘れること」

虎杖「ダメだ。何が目的か知らねぇが
　きな臭すぎる。今回の事でようやく
　理解した。お前は邪悪だ
　もう二度体は貸さん！」

宿儺「ならば、その1分間、誰も殺さんし
　傷つけんと約束しよう
　はぁ・・・うざっ」

虎杖「信じられるか！」

宿儺「信じる信じないの話ではない
　これは“縛り”誓約だ
　守らねば罰を受けるのは俺
　身に余る私益をむさぼれば報いを受ける
　それは小僧が身をもって知っているはずだ」

虎杖「前は大丈夫だったろ！」

宿儺「あの時は俺も替わりたかった
　お前もあの術師に言われてやっただけ
　利害による“縛り”呪術における
　重要な因子の1つだ」

虎杖「分かった、どいてくれ
　条件を飲む。何がしてぇのか
　よく分らんけど、生き返る為だしな！
　何て言うわけねぇだろ、無条件で
　生き返らせろ！そもそもてめえのせいで
　死んでんだよ」

宿儺「ではこうしよう。今から殺し合って
　小僧が勝ったら無条件で
　俺が勝ったら俺の縛りで生き返る」

虎杖「いいぜ、ボコボコに」

そう言い終わる前に
決着がついてしまった

名前「・・・ここは」

宿儺「起きたか」

名前「宿儺？」

宿儺「ここは俺の生得領域だ」

名前「悠仁くんは！？」

宿儺「奴なら殺したが、まあ大丈夫だ
　すぐに生き返る。娘、お前は
　今のままでいいのか？」

名前「え？」

宿儺「“物”として使われるままで
　いいのかと聞いているんだ
　お前の術式の代償は大きいだろう
　このまま使い続ければどうなるか」

名前「・・・」

宿儺「それと、もう人を蘇生するのはやめろ
　自分の命を他人にこれ以上与えるな」

名前「！？」

宿儺「何だ、分からないと思っていたか？
　お前が1人蘇生する度、お前は自ら
　 1歩ずつ死へと近づいている」

名前「それでも・・・私はやめない
　私にしか出来ないことだから」

宿儺「・・・憐れな」