【呪術廻戦】有限の眠り姫1 (ページ17)

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15話ページ17

虎杖side

奥に進んでいくと
悲惨な姿の人達がいた

その中には、先ほどの母親が
会いに来ていたという
息子もいた

虎杖「この遺体、持って帰る」

釘崎「え？」

虎杖「あの人の子どもだ
　顔はそんなにやられてない
　遺体もなしで“死にました”じゃ
　母親としたら納得できないだろ」

伏黒「後2人の生死を確認しなきゃならん
　その遺体は置いてけ」

虎杖「冗談言うな！振り返れば来た道が
　なくなってんだぞ！後で戻る
　余裕はねぇだろ！？」

伏黒「後にしろじゃねぇ
　置いてけって言ってんだ」

虎杖「え」

伏黒「ただでさえ助ける気もねぇ人間を
　死体になってまで救う気は
　俺にはない！」

虎杖「助ける気がない人間だと？
　どういう意味だ？」

伏黒「ここは少年院だぞ。呪術師には現場の
　あらゆる情報が事前に開示される
　岡崎正。そいつは無免許運転で下校中の
　女児をはねてる。2度目の無免許運転でだ」

虎杖「うっ」

伏黒「お前は大勢の人間を助け、正しい死に
　導く事にこだわってるな。だが
　自分が助けた人間が将来
　人を殺したらどうする？」

名前side

悠仁君は、この人が
母親の元へ帰る事を望んでいる

生徒の望みを叶えてあげるのも
教師の務め、だよね？

そう思いながら
指を鳴らそうとすると

伏黒「名前さん、こんな奴らの為に呪術を
　使わなくていいです！」

虎杖side

伏黒が叫んだ方に視線をうつすと
名前さんが死んだ人達の前で
何かをしようとしていた

術式を使うってどういう事だ？

名前さんは、死んだ人を
助けられるのか？

虎杖「じゃあ、何で俺は助けたんだよ！」

釘崎「あんたたち、何やってんのよ！
　バッカじゃないの！？」

名前「野薔薇ちゃん！来ちゃダメ！！」

釘崎「えっ」

虎杖「釘・・・崎？」

伏黒「バカな、呪いの気配は玉犬が・・・
　虎杖！逃げるぞ！釘崎を捜すのは」

バン！！

伏黒side

言葉を言い終わる前に
名前さんが俺と虎杖を後ろに押した

虎杖「いって・・・いきなり何だ、よ、え」

伏黒「特級・・・！？」

名前「2人とも、野薔薇ちゃんを捜して
　ここを出て！私が引き止める！」

虎杖「動け、動け！うわー！」

伏黒「虎・・・杖？」