【呪術廻戦】有限の眠り姫1 (ページ1)

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エピローグページ1

静かで暗い部屋

何歩か足を進めると
眩しい灯りが照らされ

複数のお偉いさん達が
私を見下ろす

「議案諜報交互取締会議室」

略して「議諜室」

と呼ばれているが
もっと簡単に言うと

「上層部専用の会議室」

この場所は、
正直あまり好きではない

ここに来ると、何だか悲しく
息が詰まるような気がして
思わず体が震えてしまう

早くここから出たい

そう思っていると
1人の男が口を開いた

男「例の件、考えてくれたかね？」

名前「・・・」

女「考えるまでもない
　既に答えは出ていたはずでしてよ」

男「さぁ、聞かせてくれ」

名前「・・・私が例の件を引き受けたら
　約束、守って下さいますか？」

女「ふふふ、約束・・・ね
　それは貴方次第ではなくて？
　まぁ、そこまで卑劣ではありませんわ」

男「約束は守る
　だが、それは君もだ」

名前「・・・」

男「では、いいのだな？」

名前「・・・はい」

そう言うと
何人かの笑い声が聞こえた

そして、私が二度と発言を
取り消せないように

大きな声で叫ぶ

男「今、この時から名字名前を
　東京都立呪術高等専門学校の教員に
　任命する！！」

再び聞こえる笑い声と拍手

これでいいの

ううん、こうするしかない

これしか

あの人を守れない

部屋から出ようとすると

誰かにグイっと腕を掴まれ
壁に押し付けられた

名前「っ・・・」

女「おやおや、もう帰るのです？」

白い肌に黒髪
赤い着物を身に纏った彼女は
上層部の一員である、菊千代

菊千代「先ほどは感動しましたわ
　好いている人を想う気持ちは
　心に響きますね」

そう言いながら
右手を私の頬に当てると

菊千代「そそられますわね
　私、男女の“友情”も好きよ？
　とっても心が踊りますわ」

名前「放してください・・・」

菊千代「あら、失礼
　特級呪術師様を困らせましたわね
　でも、これで安心でしょう？
　彼を守れるんですもの」

名前「ごめんなさい、もう帰りますね？」

カチャッ

菊千代「本当、可哀想な人
　自分だって立派な人質なのに
　それに気づかず、まんまと騙されて
　複雑ね、男女の“友情”って」