134話 最期 ページ36
しばらく経って
牧野は警察官を辞めた
次第に連絡も途絶え始め
やがて、音信不通になってしまった
牧野の様子が心配だった
俺は仕事終わりに彼の家を訪ねた
ピンポーン
嶋田「・・・」
何度チャイムを鳴らしても
何の反応もない
まさか
そんな思いでドアノブに
手をかけると
カチャッ
嶋田「っ!」
周りの様子を伺いながら
そっと中へ入る
もう夜だというのに
闇に包まれた部屋
明かりを灯して
さらに奥へと進む
嶋田「牧野?」
部屋はぐちゃぐちゃに散らかっていて
何もかもが中途半端な状態
そして
テーブルや床に落ちている
大量の薬と水
嫌な予感がして
視線を下に向けると
倒れている牧野がいた
嶋田「牧野!!おい!しっかりしろ!」
牧野「・・・」
嶋田「おい!!」
牧野「だ、し・・・嶋田」
嶋田「バカ野郎!!ふざけんなよ!
なに死のうとしてんだよ!!」
牧野「俺・・・もうダメだ」
嶋田「何言ってんだ!」
牧野「頼む・・・俺の代わりに
香里の事件について調べてくれ・・・」
嶋田「は?」
牧野「この前、署に行ったらさ、偶然聞いたんだ
香里は殺されたのかもしれない」
嶋田「殺された?」
牧野「香里が乗っていた自転車のブレーキの
ワイヤーが切断されていたらしい」
嶋田「どういうことだ?」
牧野「誰かが香里の自転車のワイヤーを
切ったんだよ・・・恨みをもつ誰かが」
嶋田「恨み・・・」
牧野「なぁ、嶋田
頼む。俺の代わりに突き止めてくれ
事件の真相を・・・」
嶋田「バカ言うな、それはお前が
やるべき事なんじゃないのか!?自分で
突き止めないといけない事なんじゃないのか!?」
牧野「・・・頼む」
嶋田「おい、牧野?」
牧野「お前は・・・幸せになれよ?」
嶋田「やめろ、ふざけんなよ」
牧野「名前さんを、これ以上・・・
待たせたら、可哀想、だろ・・・?」
嶋田「やめろって」
牧野「俺の・・・俺と香里の分まで
絶対、幸せに、幸せになってくれ」
嶋田「牧野!」
牧野「信じてるぜ・・・相棒・・・」
嶋田「おい、牧野?牧野!?牧野!!!」
〜あれから〜
警察A「スクールポリス?嶋田が?」
警察B「あぁ!自分から志願したらしい」
警察C「何であいつが!?」
警察A「さぁ?来週から赤嶺中に行くって」
警察B「もの好きだな、あいつ」
328人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レー - これからも続き気になる・・・ (2021年3月6日 20時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
レー - はい、、、 (2021年3月6日 18時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
あすか - あっ、あの、ニックネーム「あすか」ってなってるんですけど、私「いち」です。ごめんなさい。2つ使い分けてるんです。 (2021年3月6日 15時) (レス) id: 358f9d64ec (このIDを非表示/違反報告)
あすか - レーさん» レーさんも読みたいですよね!! (2021年3月6日 15時) (レス) id: 358f9d64ec (このIDを非表示/違反報告)
レー - あの・・話の続きは・・・? (2021年3月6日 11時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:小雪 | 作成日時:2021年2月20日 20時