133話 損壊 ページ35
〜小川宅前〜
嶋田「牧野！」
牧野「・・・嶋田」
嶋田side
急いで駆け付けると
牧野は力なく座り込んでいた
そして、そんな彼の隣には
頭から血を流し
倒れている1人の女性
香里さんがいた
嶋田「何があった」
牧野「検視の結果、階段から転げ落ちて
脳挫傷で亡くなったそうだ」
嶋田「脳挫傷・・・」
牧野「ハハッ・・・さっきまで電話してたんだよ
本当、ついさっきまでさ
家に帰ったら渡したい物があるって言ったら
楽しみにしてるって。早く帰るって
香里、そう話してたんだ」
嶋田「・・・」
牧野「なのに・・・なのによ
帰ってきたらこれかよ
何で、何でこんな事にっ！
香里の様子が変だって気づいてたのに！
俺、何もしてやれないけど、これからも
香里を守っていこうって決めたのに！
これ・・・渡すつもりだったのに・・・」
そう言って、牧野は
小さい箱から指輪を取り出す
それを香里さんの薬指にはめると
牧野「香里〜・・・香里
結婚しよ。2人で幸せになろう、な？
起きてくれよ・・・なんで
何で先に逝っちゃうんだよ！！」
俺は、そんな牧野に
何をしてあげればいいのか
どんな言葉をかけてやればいいのか
何一つ、思いつかなかった
ただ
彼を眺める事しか出来なかった
あれから
牧野は変わった
何もかも変わってしまったんだ
恋人が亡くなった現実を
受け止める事ができず
香里さんが生きているという
妄想をし始めた
最初は、俺も周りの奴らも
牧野をこれ以上、悲しませないように
その話に付き合っていた
しかし
彼の妄想は日々エスカレートしていった
牧野「聞いてくれよ、香里がさ〜
目覚まし止めちゃって、危うく
2人とも遅刻しそうだったよ」
このままだと
牧野が本当に壊れてしまう
牧野が牧野じゃなくなってしまう
俺は、親友をこのままにしていいのか？
嶋田「牧野、いい加減にしろ」
牧野「は？」
嶋田「香里さんはもういない」
牧野「え、何言ってんだよ」
嶋田「死んだんだよ、香里さんは
いい加減、目覚ませ！」
牧野「は？いや、香里は・・・香里は
うわぁぁ！！！」
彼は
壊れた
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レー - これからも続き気になる・・・ (2021年3月6日 20時) (
レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
レー - はい、、、 (2021年3月6日 18時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
あすか - あっ、あの、ニックネーム「あすか」ってなってるんですけど、私「いち」です。ごめんなさい。2つ使い分けてるんです。 (2021年3月6日 15時) (レス) id: 358f9d64ec (このIDを非表示/違反報告)
あすか - レーさん» レーさんも読みたいですよね！！ (2021年3月6日 15時) (レス) id: 358f9d64ec (このIDを非表示/違反報告)
レー - あの・・話の続きは・・・？ (2021年3月6日 11時) (レス) id: 1f8411eea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小雪
| 作成日時：2021年2月20日 20時
