愛の行方 【JW赤×緑】

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緑「え、なんで」
「おーおつかれ」


神ちゃんの声が漏れ、俺の耳に届いた瞬間会社の窓から除く夜景にしては近いしちゃっちぃ景色が一際煌めいたような気がした。

飲んでいたコーヒーの紙コップを捨てて神ちゃんの元へ歩く。

目を開いたまんまなんで？と疑問の表情を浮かべている彼。
そりゃそうか。先に帰ったと思った相手が会社に居るのだから。

ましてや自分を好きだと言った男。
一歩間違えたらストーカーや。


けど、神ちゃんなら受け止めてくれるって分かってる。


証拠に、ほらな。

めちゃくちゃ嬉しそうに笑ってる。

その笑顔もまた可愛くて余計に好きになるし傷つけた相手がたまらなく憎い。


「家帰っても暇やし。神ちゃんと帰りたかったから」
緑「…あほやん」


ぷいっと視線を外してさっさと駐車場に歩いていってしまう神ちゃん。
だけど後ろから微かに見える顔は少し染まってる。

俺が神ちゃんをたまらないと思う1つのコレ。ツンデレ。

誰に対しても朗らかで優しい顔を見せる神ちゃん。
もちろんそれは嘘じゃないし神ちゃんの本心のひとつだと思う。

けれど許された人にしか見せないツンの部分がある。

いつもにこにこしている神ちゃんが顔を染めながらつんつんした態度を取られるのがたまらなく好きだった。

俺にだけ許された特権のようで。


「神ちゃん？」
緑「ん？」
「プリンとチーズタルトどっちがいい？コンビニのやけど」
緑「えぇ〜〜〜！うーーーん、チーズタルト！」
「ふへへ、じゃあ食べよ」


スイーツの名称を聞いた瞬間きらきらと目を輝かせる幼さもまた彼にはまってしまう要因の一つであった。

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