愛の行方 【JW赤×緑】

▷ 35 ページ35

自分のやらかしに思わず頭を抱える

どことなく溢れた冷や汗もこの3人なら否定してくることは無いだろう。と、分かっていても止められないもので。


世間一般から見て同性愛者というものに該当するのだろう。


正直その人たちを俺は気に止めてはこなかったし、いくら仲がいい人たちだからと言ってそれを話題出したことは無かった。

流星と小瀧はまた別で向こうから詰められたから渋々吐いてしまったが。


だからこそ、この年齢になって初めて自分の想いをこの3人に伝えた。あっさりと言ってしまったがその言葉が俺にとっては重くて恥ずかしくて、

そんな訳は無いのに”軽蔑されるんじゃないか”という不安さえ出てきてしまう。


あーあ。『神ちゃんのためなら地獄だって』とか言っときながらこんなんでビビってたらあかんな、

なんて自分の不甲斐なさにも嫌気がさす。


橙「ぶはっは！！なに自爆しとんねん！」
紫「それはあほすぎやで！！」
「は、」
黄「まぁ薄々ってか普通に気づてたしな笑」


俺が予想していた最悪の事態とは裏腹に、かけられた言葉はどれも優しく肯定するものばかりだった。

てかやっぱ気づいてたんや…そんな分かりやすかったんか俺


橙「それでしげは遂に愛の告白をしたと」
黄「いまさらかいな！もうとっくの昔にしてるかと思ってたけどな」
「うっさいなあ！」
紫「でもさぁその感じ行けるんとちゃう？」
「いや〜、どうなんやろ、」
紫「大丈夫やって。今は神ちゃん信じて大人しく待っとき！」


そう言って乱暴に俺の頭を撫でたはまちゃん。
撫でた手から伝わる体温が優しくて暖かくて。

酒がまだ残っていたのだろうか。なんだか泣きそうだ。

□ 36→←▷ 34

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す