愛の行方 【JW赤×緑】

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「どうだったの？」


神ちゃんの表情は読み取れない。
けろっとしているけれどどこか闇も感じる。

何を考えてるん、？

神ちゃんの表情を読み取れないことはあんまりなくて、非常事態に戸惑った。


緑「なんもなかったよ。
荷物渡されて、それだけ」


ツンとした顔がこちらを除く。

清々しいと言うには痛々しい表情で、何か声をかけたくても音にならず飲み込んでしまう。


神ちゃんは…ずっとそばにいると思ってた。


俺の知ってる神ちゃんが全てで、俺の知らない顔を持っているなんて考えてもなかったし認めたくもなかった。


でも今、目の前にいる神ちゃんは俺の知らない男との日々を思い出して終わらせて傷ついた。

その傷が神ちゃんを俺の知らない大人にさせてしまった。


その事実か、苦しくて、辛くて。

自覚したくもない自分の独占欲が気持ち悪いくらい顔を出す。


「神ちゃん」
緑「なに？」
「今日は帰ろか。送る」
緑「は！？」


先程は打って変わって目をまん丸くした神ちゃん

どこかイラつきと焦りも見えるし、それは想定内だけど知らんふりをした。


緑「ちょ！待ってやしげ！俺今日しげん家泊まるって、！」
「神ちゃんが今素直に愛されてるなって感じられるのは誰？」
緑「……なんやの、急に」
「神ちゃんがどんだけ傷ついたかなんてきっと俺には計り知れないし、変わりたくても変わってあげれない。
上書きしたいくらい素直に神ちゃんの事を俺は好きやけど、」
緑「なら、！」


”一緒にいて”


そう目で訴えてくる。

その瞳が可愛くて、神ちゃんって存在が愛おしい。

けれどそれ以上に、自分の無力さに気づいてしまったのだ。

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