愛の行方 【JW赤×緑】

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「は、」
緑「あのーさ前花火大会あったやん？川沿いの。」
「うん、神ちゃんの親戚の家すぐ側んとこやろ？」
緑「そうそう。
その時に、女の子、と、手繋いでるとこに会っちゃって。」


なるほど、とその事実を頭に刷り込ませる。

前もって前日から「花火大会行く？」と連絡があったのだと。
神ちゃんは行くつもりも無かったし「行く予定はないよ」とお誘い連絡をわくわくしながら待っていたら「ふーん。俺も行かんけど」と。

そしていざ当日になり妹に連れられ花火大会の会場に行ったら彼氏の浮気現場に遭遇してしまった、らしい。


「……別れた？」


無言でできる限り優しく言葉を投げればふるふると力なく頭を横に振った。

伏せられた瞳からはえているまつ毛が長く、可愛らしい。

こんなこと言ったらダメだとはわかっているけれど傷ついている神ちゃんはとても綺麗に見えて、美しく見とれてしまう。


けれどこれは話が違う。

そんなつもりで俺は神ちゃんの彼氏の座をアイツに譲った訳では無い。


フツフツと怒りが湧き上がってきて脳みそが沸騰しそう。

今目の前にあいつが居たら何を仕出かすか分からないほど自分の頭は怒りで狂っていた。


「神ちゃん」
緑「…分かってんねん別れんといかんこと
でも、めっちゃ愛してくれてたから、さ、」

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