愛の行方 【JW赤×緑】

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「っ、あかん、ぁかんて神ちゃん」
緑「ぇ、」


神ちゃんの肩から手を離して顔を背ける。

今すぐにでもキスしたい。
その綺麗な小さい艶めいた唇にかぶりつきたい。

あわよくばそのまま俺の物になって欲しい。


なんて思ったけど。


そんなんしたらきっと元に戻れないし、純粋な気持ちで神ちゃんを愛することなんて出来ないだろう。

俺がなりたいのは恋人であって体関係の都合いい立場じゃない。


緑「っ、ごめん調子乗った。やっぱ嘘やん、な。
ええてそんな慰めいらんし」
「違う、神ちゃんそれは違う」
緑「いらんてそんなん！！
思ってもない事言われてもこっちが余計に惨めになるだけやって！」
「違うって言ってるやろ！」


俺ら二人分の荒らげた声。

壁の薄い1人用のアパートだから隣の人にも聞こえちゃったかな。とか、どっか別人格のような俺が他人事のように思う。


「本気で好き！まじでずっと好きや！！！
キスできるもんならしたかったよ…」
緑「なら、」
「でも、今神ちゃんにキスして、都合いい関係にだけはなりたくない」

「本気で、純粋に愛したい。
キスとかハグとかそれ以上も全部したい

けど、それは神ちゃんが好きになってくれないと意味ないねん。
恋人って立場になってようやく許されることやん」

「中途半端に好きなやつだったら迷わずキスしてるけど

俺は本気で神ちゃんだけが好きやねん。
だから、まだ今はしん」


真っ直ぐ俺の気持ちが届けばいいと見つめてやる

神ちゃんの瞳がゆらゆら揺れて美しい。
していいもんならしたかった。

キスとかハグとか。全部。

この行動が吉と出るか凶と出るかわからない。


けれど神ちゃんなら俺の想いを真っ直ぐ受け止めてくれると信じていた。

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