愛の行方 【JW赤×緑】

▷ 20 ページ20

「神ちゃん水飲んで。まじで」
緑「なんで！大丈夫やって！」


そんな攻防戦を繰り返しているのには理由がある。

神ちゃんがべろべろに酔った。


ただでさえさっきからほろ酔い状態だったのだ。
これ以上飲んで酔われたらたまったもんじゃないと思っていたのに神ちゃんはいつの間にか2缶目のハイボールにまで手を出していた。

買ってなかったのになぜ？と問えば元々家にあったのだと。勘弁してくれ。


緑「んー…」
「ほら。もう寝よ
明日しんどい思いすんの神ちゃんやで？」
緑「まだ、ねぇへん、」
「なんでや。もう半分寝てるようなもんやん」
緑「だって。しげと、久しぶりにのめた
たのしいもん。ねたくないの」


むにゃむにゃの意識は半分夢の中。
そんな状態で何を言っているんだこの人は

ほんま、だから嫌やってん、
まじタチ悪いわ、


緑「なぁしげ？」
「ん？」
緑「ほんまに、しげは俺の事好きやの？」


とろんとした瞳が俺を射抜く。

その目は涙の膜に覆われており、神ちゃん相手にこんな事を言うのもなんだが変な気分になる。


「好きやで。ずっと好き」
緑「そんな感じしんかった」
「嫌われんの怖かったんやって」
緑「…いくじなし」
「分かってんねんあほー」


やけくそになって神ちゃんのおでこをコツンと続いてやれば目を細めて嬉しそうに微笑んだ。

こうゆう無意識であざとい仕草。
そんな所も大好きで、大好きだから本当に苦しい

▷ 21→←▷ 19

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す