7話 ページ7
7
「……いらね」
「風邪ひきますよ」
「……うるせ」
「もう。爆豪さんのことだから、傘を忘れた事務所の子に貸してあげたんですよね。お見通しですから。流石です」
「……。バカだなおまえ」
「そんなこと、見抜けないでサイドキックにしたんですか？」
皮肉を皮肉で返されたので皮肉で言葉を返すと、諦めたように私から傘を奪って歩き始めた。
「どこに行くつもりだったんです？」
「コンビニ」
「傘を買いに行くつもりでした？」
「別に」
「爆豪さんの家の近くにもコンビニ、ありますよね。家より事務所に近い所を選んだあたり、よっぽどお腹が空いてたか傘を買いに行ったかくらいしか見当がつきませんね」
「めざといな、ほんと」
「褒めてます？貶してます？」
「後者」
多分、こんな他愛のない会話をするのは初めてだと思う。仕事の話でもここまで近くで話したりしない。これが相合傘パワー、なんて考えながら横目で爆豪くんを見る。背は大きいし、高校時代に遠目で見たよりもやっぱりちゃんと男の子、って感じ。歩幅も合わせてくれてるらしくて、なんだか、私の知ってる爆豪くんじゃないみたいでくすぐったくなった。
「あの、コンビニ通り過ぎましたけど。目的地どこなんでしょう」
「あ？おまえんちに決まってんだろ」
「……お気遣いありがたいんですが、もともと私が貴方を送って行くつもりだったんですよ」
「極め付けなバカだな」
「バカバカって言いますけど、高校時代はクラスで一番、二番目に勉強できましたから！」
刹那の雨音。
「……知ってる」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 28人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リンドウ - 、さん» ご指摘ありがとうございます。こちらのミスでした。先程フラグを外してきましたので、おそらく二度とこのような失敗は無いと思われます。改めてありがとうございました。 (2018年7月27日 1時) (
レス) id: 2a9c58e013 (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグちゃんと外しましょう。違反行為です (2018年7月27日 1時) (レス) id: cf6480ac5b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リン堂 | 作成日時：2018年7月27日 1時
