23話 ページ23
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「爆豪くん……？」
「その話したら、何か変わるか」
「爆豪？」
「俺は……」
どうしたのだろうか。やはり私は大事な何かを置いてきているようだ。爆豪くんのこの態度は不可解だが、そんな、悲しそうな顔をしないでほしい。焦凍くんも怪訝な顔で爆豪くんを見ている。
この話をすれば、現状が変わってしまうのだろうか。何が正解なのだろうか。確かにあるのは、自分の身に何が起きたかをはっきりさせたいという気持ちだ。でも。けど。
「爆豪くん、私には。私にはわかりかねることですけど……なにも変らない、と、おもいます」
爆豪くんが今一番かけてほしい言葉なんて分かるはずもない。だから、思ったことをそのまま伝えた。爆豪くんの曇った顔はそのままだった。
「なんも知らねえくせに。忘れやがったくせに」
子供の駄々みたいに呟くけど、はっきりと聞こえたそれは私の胃なのか心臓なのかを刺した。
「……爆豪は、どうしたいんだ。Aは知りたいと思ってるはずだ。というか、高校生のときに約束した。いずれ話すって」
「俺は……」
焦凍くんとの約束。このことだったのか。そして爆豪くんは口籠るけど、じっくりと考えているようだ。彼にとっての最善と、私にとっての最善、はたまた焦凍くんにとっての最善、私たちを取り囲む環境の最善。相容れないかもしれないし、そうでないかもしれない。詰まるところ、神のみぞ知る。
でも、知らなくてはいけない気がしてならない。
「……教えてほしい。全部」
「そうか。爆豪も、これでいいか」
「……勝手に、しろ」
爆豪くんは私の意思を尊重してくれたようで、すんなり身を引いてくれた。爆豪くんは何を恐れてるのだろうか。
焦凍くんは少し考えるように鼻で息を吸って、口から空気を出した。
「一年の体育祭以前のこと、どこまで思い出せる」
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リンドウ - 、さん» ご指摘ありがとうございます。こちらのミスでした。先程フラグを外してきましたので、おそらく二度とこのような失敗は無いと思われます。改めてありがとうございました。 (2018年7月27日 1時) (
レス) id: 2a9c58e013 (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグちゃんと外しましょう。違反行為です (2018年7月27日 1時) (レス) id: cf6480ac5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リン堂 | 作成日時：2018年7月27日 1時
