ボールに込めて。【柳田将洋】

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完璧なコース、スピード。

なんとかボールは上に跳ね上がる。

それを裕希がトスで繋いでいく。

きっと、この流れは清水さんが打つ流れ。

俺は、清水さんの後ろで待たなくちゃいけない。

そう思ったけど、


立てない。



立とうと思ってもまた尻もちをつく。

柳田「いってぇ…」

思わず声が漏れた。

あのアタックを取れずにこんな怪我までするなんて。

悔しい。

清水さんが1点取ったみたいだ。

皆が集まる時に深津さんに立ち上がらせてもらい、立つ。

右足をやってしまったようなので完全に左足重心。

ぱっとブザーの音がするほうを見ると、晶大が立っていた。
俺の番号を掲げている。
交代だ。

山内「お疲れ様です。休憩して下さい」

晶大が交代の際に俺の肩を叩きながらそう言った。

本当に悔しくて、何よりAにも見られてた事が悔しい。

タオルで顔を覆いながらうつむく。



救急員の人がやってきて、俺の足をテーピングしていく。

微妙に腫れていて、捻挫だと思われるらしい。


柳田「すいませんありがとうございます」

俺がいうと救急員の人たちはぺこりとお辞儀して去っていった。



得点を見ると、12:14で勝っているところだった。

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