ボールに込めて。【柳田将洋】

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あなたside

また、１週間。また、１週間。

あれから何も変わることのない日常。

そしてついに、将洋くんの練習試合の日。

やっと来た。という感じだ。

テレビもやってくる予定らしく、チケットも配られ有料制。

そんな舞台でバレーをする将洋くんってすごい。と尊敬してしまう。

大学を出ると外の風は冷たくて、もうすぐ冬なんだなって思い知らされた。

さくらももちろん一緒で、後は最近仲良くなり始めた前田くんも一緒。

さくら「寒っ。むり私耐えられない。」

さくらはパーカーのチャックを上まで占めて首をしまう。

智樹「寒ぃなたしかに」

前田くんも手の先を擦り合わせた。

『駅まで数分歩いてそれからは電車でまたちょっと歩くだけだから、大丈夫だよきっと』

私が言うよ、さくらと前田くんはえーといいながらちょっと後ろをついてくる。

本当にすぐに体育館についた。

『中はあったかいね意外と』

なんていいながらチケットを見て座席を見つけ、座る。

私の両脇にさくらと前田くんがいる。

智樹「相手は中国かぁ、どうなんだろうな」

アジアの中でもトップクラスの中国に勝てば日本は注目されるだろう。

ガンバッテ。と拳を軽く握った。


ちょっとの間話してると、音楽が流れ、選手が登場し始めた。

並びゆく選手の中に、将洋くんを見つけた。

女の子の黄色い声。




私の知らない世界でも、将洋くんの人気は絶大だった。

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