それでも構わない (ページ16)

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１５話ページ16

貴女side

ちょっとだけ、気まずい朝食。

相変わらず美味しいのが憎たらしい。

ほんと…ゆみってだれよ？

勝利から何も聞けてない。

でももしかしたら、私のあの、独り言が当たってたりしてね。

独り言探偵！金内A！

ふふふ、あ、旧姓使っちゃった。

どうしてだ？

勝利「独り言探偵？え、大丈夫？」

貴女「え、声出てた？」

勝利「うん、独り言探偵！って」

よかった、旧姓使った名前は言ってなかったみたい。

貴女「じゃ行ってくるわ」

勝利「ん、行ってらっしゃい」

反省の色を見せろよ。

貴女「はぁっ！むかつくな」

朝から気分は最悪。

勝利なんか知らない。

風磨とご飯行ってやるんだから。

健人「はよざいまーすっ！」

貴女「あ、健人！おはよー」

またまた、健人登場！

家反対方向なのに、大丈夫なのかな？

貴女「毎日、ありがとね？」

健人「いえいえ、一緒に行きたいだけですから！」

可愛いなぁ…もう、癒しだよ、癒し。

健人「昨日は…大丈夫でしたか？…その、連絡しなかった、とか？」

言いたいことはなんとなく伝わってくる。

やっちゃった、とか？聞きたいの？

やりましたよ、健人！

健人「あ…」

貴女「ん？」

健人「いや、なんでも…」

健人のめが明らかに、私の首筋に、注がれていたのが、わかる。

キスマーク…

隠そうとしない、勝利が咲かせた花。

貴女「気にしないで…？気にして欲しくない」

健人「え…？」

貴女「なんでもなーい！」

本音だよ？

健人「今日、ご飯行けますか…？」

貴女「ごめん、また明日ね？今度は奢るから」

健人「はい…、ありがとうございます…」

落ち込んだ顔はよせ、こっちまで、気分落ちるよ～

貴女「絶対、明日、行こ！」

健人「…！ほんとですか？やったー！！」

無邪気に喜ぶその姿は、夢に出てきた、私を抱く健人だった。