下手すぎる【爆豪勝己】 (ページ3)

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下手すぎる　2 ページ3

『じゃあまた、1週間後ね』
「おう」

バタンとドアが締まり、改めて行ってしまった、と思う。
今日から勝己は1週間の間出張に出かける。

1週間…結構色々できるよね
前から片付けしなきゃいけないなーと思ってはいたけど、中々時間がなくて出来てなかった
よし。片付けしよう。んで、勝己を驚かせてやろう。

幸いなことに今日は非番なので1日中やりたい放題だ。

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『ただいま～』

…？あれ、勝己‥帰ってきてるはずなのにおかえりって言ってくれない。いつもは言ってくれるのに
不思議に思いながらもリビングのドアを開けると
そこには目を90度に釣り上げた勝己が立っていて、

「…そこに座れ」

怖い。怖すぎる。なんで。なんかしたっけ。

「俺が怒ってる理由は分かるな？」

『…分からないなぁ～』

ハハハと笑うと勝己はバンと紙を机に叩きつけた。
恐る恐る見てみると、ゴミ屋敷のような足の踏み場もない見事に汚された部屋の写真だった。

「俺が帰ってきたらこうなってた」

『実は昨日泥棒に入られちゃって…』

「言い訳は聞かねぇ」

うぅ、と押し黙る。

「何もかも憔悴しきって帰ってきた時家がこんなだったときの俺の気持ちがわかるか」
『ごめんなさい…』

素直に謝ると勝己は1つ大きな溜息を吐いて何でこうなった、と聞いてくれた。結局聞いてくれるんだね。

『部屋の片付けしようと思って…まずはいるものと要らないものと分けようと思って、』
「とりあえず全部出した、と。」
『はい… 片付けようとは思ったんだけどね、忙しかったりしてて…』
「忙しかっただけか」
『それはそれは働き蜂の如く忙しかったよ』

また紙を机に叩きつけられる。

「じゃあこれは何だ」

積み上がったマンガ。
卒業アルバム。散乱した手紙の数々。

『…………読んでました』

はぁぁあぁああとまた大きすぎる溜息。
そんなに溜息ばっかりしてたら幸せが逃げるよと言おうと思ったけど言ったらまた怒られるので何も言わない。

『片付けてくれて、ありがとう』
「ｹｯ…Aはもう勝手に片付けすんなよ。」
『え、なんで』
「片付けんの下手すぎんだよ！！！」

そんなに下手か…………！？！