舞台袖から-3 ② (ページ34)

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ディナーショーの会場を出て、オレはジョディさんの手を引きながら非常階段を駆け上がった。

さすがに5階から屋上まで階段はなかなかの距離があり、息が切れる。

何度目か分からない踊り場を曲がってさらに階段を登る。床に14の数字が見えた。

おーし、あと少し！！

今は14階、ひとつ上がって15階を超えたら屋上の展望レストランだ。長かった階段もやっと終わりそうだ。

「ん？」

14が書かれた踊り場を回って階段を登ろうとしたところで、窓の外に白いものが突然現れた。

思わず立ち止まって窓の外を見てみると、そこには後ろにプロペラをつけた白いハンググライダー。先程ディナーショーを混乱させたニセモノ野郎だ。

あのニセモノ野郎……。
キッドのイメージを下げるようなことをしやがって、全く腹が立つぜ！

少し窓の外に気を取られていると、突然大きな音が鳴った。

ズキュゥン

直後、腕に鋭い痛みが走る。慌てて階段の手すり部分に背を預けてしゃがみこむ。

階段から上がってきたのはスネイクだ。もう追いついてきたらしい。

スネイクは銃を撃つ手を止めずにそのまま階段を上がってくる。

キュンキュンと階段と弾丸がぶつかる音が非常階段に響いた。