舞台袖から-3 ② (ページ11)

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モニターとキーボードから伸びているコードが沢山伸びているのに気が付いた。

そりゃこれだけあればコードの数も多いかと納得しながらその先を辿ると、そこにはモニター同様、沢山のパソコン本体が並べられている。確認してみると、それらは全て繋がれていた。

どうやら、自作のスーパーコンピュータといったところらしい。

父さんが私をここに呼んだ理由はきっとこれなのだろう。

「それにしても、父さん、これを私に見せて何をしたかったんだろ」

父さんは会う度に、私にパソコンの使い方やらちょっとした護身術やらを嬉々として仕込んでいたが、これもその延長だろうか。

今度帰ってきたらこれで私に何かさせるつもりだったのだろうか。

そっと本体に手を伸ばして、スタートボタンを押してみる。中を見れば父さんが私にこれを見せて何をしたかったのかがわかるような気がして。

ボタンを押すと、それまで静止していたそれは静かな音を立てて起動した。連動して他のものも音を立て始める。

薄暗い部屋が、モニターの青白い光で少し明るくなった。

画面が変わり、パスワードを要求される。

パスワードなんて知らないから諦めようかと思ったところで、ハッと気づく。たぶん、これだ。

私は父さんの部屋から持ってきたメモを開く。

1412ではないもう1つのメモ、規則性のない数字とアルファベットの羅列。

紙に書かれている通りにキーボードを押して打ち込んでみる。そして最後にEnterキー。

白矢印のマウスカーソルが青い丸になってくるくる回る。

スっと画面が切り替わってデスクトップが表示された。