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「折角だから一緒に食べようよ!」
そう言い出した青子の提案に翔がのり、丁度空いていた隣の席を近づけて4人座れるようにして食べ始めた。青子は普段話すことの少ない2人と今日ここで仲良くなりたいらしく、翔やAちゃんに色々話しかけていた。
とは言っても青子と翔はオレを含めた3人で話すことは度々あるのでそこそこ仲がいいらしく、2人の会話は話題が尽きることなく進む。しかしAちゃんとの会話では、彼女は相槌を打つか合いの手を多少入れるぐらいで、話すのはほとんど青子ばかり。
「Aちゃん、もしかしてつまんねーの?」
青子と翔が話しているのを横目に、彼女にそう尋ねると、彼女はハンバーガーを食べていた顔を上げてこちらを見た。青子もオレの言ったことが少し気になったのか、Aちゃんの顔色を伺うように見た。
彼女はキョトンとした顔をした後にんーん、と一言。とりあえず、つまらないという訳では無いらしい。オレと青子が一安心した後、彼女は喉を動かし、普通に喋り始めた。
「中森さんが色々話してくれるからそんなことないよ、寧ろ楽しい」
その言葉に青子は気を良くしたらしく、ほんと!?と嬉しそうにしていた。
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作者名:もへじ | 作成日時:2023年4月4日 22時