君の笑顔が見たかったから ページ8
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「…室さん、氷室さんっ！」
『ん、あ…すいません』
「こら、真顔注意だよ！！」
そんな元気のいいミリオの声に、顔を綻ばせるAと彼女の隣にいた緑谷。
彼らが現在いるのは、壊理ちゃんが現在隔離されている病室。
彼女自身が、緑谷と通形＿それからAを気にした、というか会いたがっていたそうなのだ。
そうしてここまでやってきた3人は、三種三様の表情を浮かべている。
Aはどこか緊張が混じっているみたい。
「スマイル、ユーモア、パワー！だよね！」
『うん……？』
ガラリ、と扉を開けると。
彼女には大きすぎるように見えるベッドに1人、腰掛けている壊理ちゃんが目に入った。
「会いに来れなくてごめんね！」
「フルーツの盛り合わせ！よかったら食べて。好きなフルーツある？俺当ててもいい？
桃でしょ！ピーチっぽいもんね」
『じゃあ私はリンゴ派で』
「…リンゴ」
「だと思ったよね！」
『やっぱり！壊理ちゃん、ハイタッチしよう』
「…はいたっち、」
持ち寄ったフルーツ籠を持ち上げていた壊理はAの声にそれを置いて、軽く音をならせて手のひら同士を合わせる。
『そう〜。そうだ、リンゴ剥いてもらわない？』
「アップルぽくね！」
アップルっぽくって何だよ、と思いながらも会話をしながらうさぎのようにリンゴを剥いていく。
かわいいね、なんて言い合いながら、3人は壊理ちゃんの前に並べた椅子に腰を下ろした。
「ずっとね、熱出てた時もね、考えてたの、助けてくれた時のこと。でも、お名前が分からなかったの…」
ルミリオンさんしか分からなくて、という壊理。緑谷は“デク“と名乗って、次はAの番だ。
『ん〜私壊理ちゃんと仲良くなりたいから…“Aちゃん“がいいな』
「Aちゃん、…」
『うふ、そうそう。かわいいねぇほんとに』
「ルミリオンさん、デクさん、Aちゃん…あと、眼鏡をしていたあの人……」
柔らかく笑っていたAの顔の表情が、ピシリと固まった。
「みんな、私のせいでひどいケガを……」
しょうがない。サーのことは壊理ちゃんには伝わっていない。当然と言えば当然だし、それがきっと最善だ。
…ただ、わかっていても辛いものは辛くて。壊理ちゃんに変な顔を見せまいと、Aは無理矢理口角をあげる。
「私のせいで苦しい思いさせて、ごめんなさい…」
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めろ(プロフ) - 大好きな作品なのでずっと更新待ってます！！！ (1月31日 10時) (
レス) @page29 id: a428350e37 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 更新待ってます!! (2023年1月6日 0時) (レス) @page28 id: 293bfee8ad (このIDを非表示/違反報告)
天つゆ(プロフ) - 更新待ってます！！ (2022年11月2日 22時) (レス) id: cff6f7121f (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - 終わり、ってなっちゃってるんですけど終わらないですよね…！！？とても大好きなので更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2021年12月27日 20時) (レス) @page29 id: e49e142c99 (このIDを非表示/違反報告)
グク - この作品大好きです。更新待ってます！ (2021年12月10日 15時) (レス) @page20 id: 3c9247ce93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんなん | 作成日時：2021年10月2日 14時
