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私が手を握ると、鋭児郎は反対の手で私の二の腕を引っ張り、今度は優しくふんわりと抱き締めた。
鋭児郎の匂いが、鼻いっぱいに広がる。
「Aっ、ありがとな」
鋭児郎も泣いているらしく、その声は少しだけ震えていた。
私も泣いていたが、涙を人差し指で拭ってあげると、鋭児郎も人差し指で私の涙を拭った。
二人でこうやってまたハグして、涙を拭い合えるのがこんなに幸せだなんて。
あの時、爆豪に背中を押されていなかったら気づけなかっただろうな。
私達は二人して、泣きながら、笑いあった。
「ありがとうは、こっちのセリフだよ」
私は、鋭児郎の首に手を回した。鋭児郎の手が私の頬に触れる。
顔の距離がとても近くなったっと思ったら、距離はいつのまにか0�僂如⊃阿暴世蕕�いものが触れていた。私にとって、ファーストキスだ。
泣き笑いだった顔が、二人して顔を紅潮させた。
「……これで、鋭児郎にハグできるっ」
私はそれがとても嬉しくて、嬉しくて堪らなかった。鋭児郎もそうらしく、「そうだな」と言った。
社会資料室で二人だけ。
離れていた二人が再び、近くなって。
出るときは今度は恋人同士で出ていく。
こんなに幸せな思いは初めてっていうくらいだ。
＿＿昼休みが終わったのか、予鈴のチャイムが鳴って、私達は我に帰る。
「鋭児郎、早く行かなきゃ！」
「そ、そうだな！」
授業をサボることは出来ないため、まだ目鼻が赤く、二人して腫れがとれないまま、社会科資料室を出ようとする。
すると、鋭児郎が私の腕を掴み、今度は額にキスをした。頬が熱くなるのが分かる。
そのすぐ後に鋭児郎が「早くいかねぇとだよな」と言って、二人して社会科資料室を飛び出した。
……勿論、手を繋いで。
本鈴がなる前にと、鋭児郎の手に引っ張られて、全速力で走る。
そんな中、私の気持ちは嬉しさでいっぱいだった。
今誰かにこう聞かれたら、私は胸を張ってこう言うだろう。
“貴方が傍にいたいと思える人はいますか”
“はい、とてもハグがしたくなるくらい幸せを与えてくれる人です”と。
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ムー - 屋上から社会資料室にいつの間にか移動してる……？いつみても可愛いです！特に社会資料室での壁ドン？はドキドキしました！ (2022年9月4日 23時) (
レス) @page28 id: 812daaa6d6 (このIDを非表示/違反報告)
無気力に自信が有る人 - がわ”い”がっ”だでず〜！キュンキュンしました！ (2022年2月3日 18時) (レス) @page35 id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 切島くんオチの小説は初めて読んだけど、凄く面白かったです！恋する夢主ちゃんはめちゃくちゃ可愛くて、特に告白シーンは最高でした！ (2021年10月5日 19時) (レス) @page35 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
てちじろく - 最高…続きがよみたい…！！！お願いします！！ (2021年6月3日 12時) (レス) id: ce64caf93a (このIDを非表示/違反報告)
Mizu(プロフ) - めっちゃキュンキュンしましたーーーーー！！！最初から両片思いだったなんてちょー可愛すぎます (2020年5月15日 13時) (レス) id: 4855926a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Hermia x他2人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kakuumusou1/
作成日時：2018年1月3日 23時
