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「え……」
私は目を見開いて、言葉をこぼした。
諦めるって、鋭児郎は私のこと……。
鋭児郎から、まだ好きと言われていなかった私は驚いた。前に、社会科資料室で鋭児郎に迫られた時、鋭児郎は「俺のことすきなんじゃねぇのかよ」というだけで、自分が好きとは言っていなかった。
だから、私はただ怒られて嫌われただけだと思っていた部分があった。鋭児郎が自分のことを好きになるということをそもそも考えていなかったからだ。
「そんな……、待ってよ」
私は、鋭児郎の制服の裾を掴んで言う。
「鋭児郎は、私のこと……好きなの？」
張り裂けそうな胸の鼓動の速さと、痛みがくる。鼻がツーンとして、瞼が熱い。
どういうことか理解が追いつかず、頭が混乱している。
鋭児郎は首に手を当てて、眉を八の字にして笑顔のような複雑な顔でこう言った。
「おう。けど、もう気にすんな」
“ もう気にすんな”
その言葉が脳内にリピートした。
「そんな……」
言って、泣きそうな顔を見られないように下を向く。
これは、今まで鋭児郎を傷つけてきた罰が回ってきたんだ。
鋭児郎にこう思わせてしまったのも、自分の行動のせいだ。鋭児郎は、こんなにも思ってくれていたのに。
それを、私が壊してしまった。
光原くんにはまだ返事をしていないし、爆豪は私のことを多分好きなのに背中を押してくれたし。私は色々な人に迷惑をかけてしまった。
……今の私、凄く最低だ。
急に自身が持てなくなり、私は言いたかった言葉が喉元までつっかかって、出なくなった。
ちゃんと言おうって決めたのに。私は本当に意気地無しだ。
「A、これからも友達としてよろしくな」
鋭児郎は、悲しそうに笑って言った。
私は、その言葉で胸が痛くなり、とうとうながしたくなかった涙が頬を伝う。
「＿＿＿っと、＿＿＿って」
ボソリと私が言う。鋭児郎は聞き取れなかったらしく、「え？」と返した。
「ちょっと、待って……っ」
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ムー - 屋上から社会資料室にいつの間にか移動してる……？いつみても可愛いです！特に社会資料室での壁ドン？はドキドキしました！ (2022年9月4日 23時) (
レス) @page28 id: 812daaa6d6 (このIDを非表示/違反報告)
無気力に自信が有る人 - がわ”い”がっ”だでず〜！キュンキュンしました！ (2022年2月3日 18時) (レス) @page35 id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 切島くんオチの小説は初めて読んだけど、凄く面白かったです！恋する夢主ちゃんはめちゃくちゃ可愛くて、特に告白シーンは最高でした！ (2021年10月5日 19時) (レス) @page35 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
てちじろく - 最高…続きがよみたい…！！！お願いします！！ (2021年6月3日 12時) (レス) id: ce64caf93a (このIDを非表示/違反報告)
Mizu(プロフ) - めっちゃキュンキュンしましたーーーーー！！！最初から両片思いだったなんてちょー可愛すぎます (2020年5月15日 13時) (レス) id: 4855926a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Hermia x他2人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kakuumusou1/
作成日時：2018年1月3日 23時
