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私は鋭児郎を傷つけていることに気づけなかった。自分のことだけしか考えられていなかった。もっと早く気づけていたら。私が気持ちを正直に伝えることが出来たなら。
これは、自分自身が招いてしまったこと。自業自得だ。なのに、何故こんなにも苦しいのか。自分を責めたって何も変わらない。時間が戻るわけでもない。
何も出来ずに、私は授業に出た。教室で鋭児郎は私を一度も見ることがなかったのか、目が合うことはなかった。
(私はどうすればいいの…)
先生の話がまったく耳に入らないまま、時間はあっという間に過ぎた。
.
「Aちゃん。呼ばれてるよ」
昼休みになって、三奈ちゃんが私の肩を軽く叩いた。指が差されている廊下側に目を向けると、誰かは分からないが、知らない男子が私を呼んでいた。
なんだろう…。
「告白かもよ！」
テンションが上がり気味に三奈ちゃんが言う。それを聞いて私は「え！？」と顔を紅潮させた。
嘘、本当だったらどうしよう。
いやいや、まさか。けどもし告白だったら私は彼と付き合うべき？でも、鋭児郎のことは？＿＿＿
まだ告白とすら決まっていないというのに、頭の中で葛藤を繰り広げる。が、待たせるのは悪いと思い、早足で廊下に出た。すると、中庭に来てくれと言われた。後ろからついていく。
「普通科の光原です」
「は、はい」
中庭に着いての第一声がそれだった。軽くペコリと会釈する。まず最初に思ったのは、爽やかで顔が整っているだった。
「あの、俺＿＿＿＿」
彼は顔を赤らめた。私もつられて顔が熱くなる。すると、私の後ろからカサッと音が聞こえた。声も聞こえる。この声は、きっと1-A女子だ。面白がってついてきたのだろう。
しかし、彼は気づいていないようだ。言葉の続きを言った。
「水嶋さんのことが好きですっ。付き合ってください…！」
顔を赤らめていた時点で、大体は予想ついていた。まさか、私が告白されるだなんて。
生まれてからずっと、付き合ったことはあったが、告白されたことはなかった。鋭児郎とよく一緒にいたからか、単純に自分自身のせいなのか、あまりモテるタイプではなかった。
けれど、私は今告白されている。自分のことを好きだと言ってくれる人がいる。鋭児郎に片想いをしていたが、心が揺らいだ。フろうか迷っている自分がいる。
最終的に決めた返事は、
「少しの間、考えさせてください」
だった。
(後日に返事をしよう)
彼は優しく笑って頷いた。
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ムー - 屋上から社会資料室にいつの間にか移動してる……？いつみても可愛いです！特に社会資料室での壁ドン？はドキドキしました！ (2022年9月4日 23時) (
レス) @page28 id: 812daaa6d6 (このIDを非表示/違反報告)
無気力に自信が有る人 - がわ”い”がっ”だでず〜！キュンキュンしました！ (2022年2月3日 18時) (レス) @page35 id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 切島くんオチの小説は初めて読んだけど、凄く面白かったです！恋する夢主ちゃんはめちゃくちゃ可愛くて、特に告白シーンは最高でした！ (2021年10月5日 19時) (レス) @page35 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
てちじろく - 最高…続きがよみたい…！！！お願いします！！ (2021年6月3日 12時) (レス) id: ce64caf93a (このIDを非表示/違反報告)
Mizu(プロフ) - めっちゃキュンキュンしましたーーーーー！！！最初から両片思いだったなんてちょー可愛すぎます (2020年5月15日 13時) (レス) id: 4855926a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Hermia x他2人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kakuumusou1/
作成日時：2018年1月3日 23時
