和輝の恋人

side.貴女 ページ10

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雅人「お姉ちゃんこっちこっち！」



『雅人待って』



緊急事態宣言が解除されてもマスクが不足していて、どこも品薄状態だった。



近くのホームセンターでマスクが売ってるからとお母さんに頼まれて雅人とやって来た。



だけど…



『これは無理だね…』



ワゴンに乗ったマスクに群がる人を見ると、諦めるしかなかった。



雅人「お姉ちゃん…」



『別のところ行こっか！』



？「あの！」



声をかけてきたのはお店の店員さんだった。



店員「これ」



『え！いいんですか？』



店員さんが渡してきたのはマスクだった。よく見ると髪が少し乱れていた。



店員「秘密です」



『ありがとうございます笑えっと、









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安達桃子さん』



桃子「いいえ」



この時は知らなかった。まさか和輝くんのお姉さんってことも密かにお姉さんに気に入られていたことも。







桃子「可愛い！あの子」

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