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驚きの女子高校生 ページ35

白い世界では、少しの赤も

かなり目立つ。

指摘しようかとも思ったが、

鶴丸は顔が綺麗だ。

これはこれで眼福だと思ったから、

あえて指摘しないでおいた。

「お、俺は白色が好きだ。

確かに、赤も鶴になれるから好きだが。

清楚というか、清潔というか。

一番綺麗に見えるのは、白だろう?」

「鶴丸は、綺麗好きなのか?」

「確かに、汚れは気になるが…って、

俺のことは別にどうだっていいだろう!」

あまり自分について話すのは好きじゃないと

視線を下にそらす鶴丸は、どうやら

気まずいのではなく気恥ずかしいらしい。

話題を自分の好みからそらそうと、

必死に言葉を探す鶴丸は見ていて飽きない。

鶴丸の心には、誰も寄り添う人がいない。

ならば少しでも、

俺が彼に寄り添おうと思った。

鶴丸と俺は求めるものが似ているし、

どうしても他人だとは思えなかった。

「そうだ、きみは何色が好きなんだ?

俺ばかりが答えちゃあ、面白くないだろう」

きみが質問するごとに、俺も

質問するからなと子供っぽいことを

言いながら、今度は鶴丸が俺に詰め寄った。

「俺か? 俺は……そうだな、黒色が好きだ。

白色は少しの汚れでも目立つし、

他の色に染まりやすいが黒色は

染まりにくいだろう?」

「黒色か…俺とは正反対なんだな」

「全くだ。こんなにもそっくりなのに、

違うところもあるなんて驚きだな!」

「それな!」

いきなり鶴丸が女子高校生みたいな

言葉遣いをしたから、噴き出してしまった。

鶴丸も自分の発言がツボに入ったのか、

肩をプルプルと震わせている。

あの本丸では、なんだろう…

空気が殺伐としたものだったから、

こうして穏やかな時間を過ごすのは

久しぶりだ。…久しぶりと言えば。

「なぁ、鶴丸。きみの身体を借りてから、

不思議なことにお腹が空かないんだ。

何故だ?」

俺がこの本丸に来てから、未だに

空腹感とやらがやってこない。

「俺が神さまだから、だな。

人の姿をしちゃいるが、本質は人とは

別のものだ。

そりゃあ、人の営みとやらをした方が

いいことには変わりないんだが。

食事や睡眠をとらなくても、

充分に生きれる身体を俺たちはしている」

伝え忘れていたな、混乱させたと

謝る鶴丸。

食事をとらなくてもいいことは

俺にとって朗報だが、寝なくても

別に支障はないのか。

「さぁ、次は俺が」

鶴丸が何か言いかけた瞬間、

視界がブラックアウトした。

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ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです


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月珠 - 1から読みたいのでパスワードを教えてください! (2022年12月23日 17時) (レス) id: d908ec33e4 (このIDを非表示/違反報告)
眠民(プロフ) - 1から読みたいのですがパスワードが掛かっていて読めないのでパスワード解除、もしくはパスワードを何処かに書いて頂けませんか? (2022年9月3日 5時) (レス) id: fcb69bf060 (このIDを非表示/違反報告)
?(^^)? - 1から読みたいのですがパスワードを教えていただけませんか?お願いします! (2022年4月21日 22時) (レス) id: 2bcf67198a (このIDを非表示/違反報告)
Rin?^^*(プロフ) - 1から読みたいのですが、パスワードを教えて頂けないでしょうか? (2020年10月11日 14時) (レス) id: ed59144b66 (このIDを非表示/違反報告)
はるかかなた(プロフ) - 一から読みたいのですが、パスワード教えていただけませんか?お願いいたします。 (2020年9月9日 23時) (レス) id: b232e8656d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:師走氷 | 作成日時:2016年8月19日 12時

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