驚きの声 ページ15
全面的に俺が悪者みたいなことに
なっているんだが、俺は無罪だ。
だって、光忠と話していただけだし。
強めに三日月の手を引っ張るが、
意地でも動かないつもりなのか
踏ん張る三日月。
ここで踏ん張ってどうするんだよ!?
「おい、いい加減にしろよ三日月」
いかにも苛々しています、といった
低い声で三日月を叱る。
ここで意地を張っていたって、
良いことなんて1つもないだろうに。
俺が怒っていることに気付いたのか、
びくり、と肩を震わせる三日月。
だがそれでも、踏ん張ることをやめない。
何かに耐えるように、きつく唇を噛む。
ぎゅうっ、と手を握る力が強くなった。
何かを伝えようとしているのは分かるが、
口で言ってくれないと何も分からない。
「三日月。…三日月宗近」
そう呼ぶと、嫌だというように首を振る。
唇は、噛んだままだ。
…そんなに噛んでいたら、傷になる。
唇を噛むのをやめさせようと手を
動かした、そのとき。
「ああああああああああああ」
壊れたような、狂ったような
叫び声が聞こえた。
ハッとして声のした方に視線を
向けるが、廊下には誰も出ていない。
ということは、部屋か。
聞いたことのない声だったから、
まだ会ったことのない刀剣だろう。
確か右から聞こえたな、と足を動かすが、
三日月は立ち止まったままだ。
まだ、反抗するつもりらしい。
ここに置いていくことも考えたが、
それは駄目だと即座に自分の
考えを却下する。
三日月は置いていかれることだけは、
どうしても嫌だと言った。
人の嫌がることはしちゃいけない。
そうなると必然的に、三日月を
置いていくこともできない。
なら、今この状況でできることは
決まっている。
「一緒に来てくれないか、三日月。
きみも、この本丸を救いたいんだろう?」
鼻先が触れるか触れないかの距離で、
三日月の目を見てそう言う。
無理矢理に連れていっても、
きっと三日月の機嫌は悪いままだ。
置いていったら、さらにひどい状況に
なることは目に見えている。
だからこそ、一緒に来てくれと頼んだ。
三日月はこの本丸の刀剣で、
部外者の俺よりもこの本丸のことを
よく知っているだろうから。
相手の目を見て自分の意見を言うことが
大切なんだと、お婆様は言っていた。
目をそらさずに伝えることで、
意思の強さを相手に示すことができると。
俺の気持ちを、三日月に受け取ってほしい。
だから、目を見て話した。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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月珠 - 1から読みたいのでパスワードを教えてください！ (2022年12月23日 17時) (
レス) id: d908ec33e4 (このIDを非表示/違反報告)
眠民(プロフ) - 1から読みたいのですがパスワードが掛かっていて読めないのでパスワード解除、もしくはパスワードを何処かに書いて頂けませんか？ (2022年9月3日 5時) (レス) id: fcb69bf060 (このIDを非表示/違反報告)
？(^^)？ - 1から読みたいのですがパスワードを教えていただけませんか？お願いします！ (2022年4月21日 22時) (レス) id: 2bcf67198a (このIDを非表示/違反報告)
Rin?^^*(プロフ) - 1から読みたいのですが、パスワードを教えて頂けないでしょうか？ (2020年10月11日 14時) (レス) id: ed59144b66 (このIDを非表示/違反報告)
はるかかなた(プロフ) - 一から読みたいのですが、パスワード教えていただけませんか？お願いいたします。 (2020年9月9日 23時) (レス) id: b232e8656d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：師走氷 | 作成日時：2016年8月19日 12時
