【wrwrd】我々高校の日常(短編集) (ページ11)

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11.土下座ページ11

cn「大先生なら分かるか……？」
ut「おっどうしたんやチーノ」

cn「ちょっと分からない事がありましてね……」
ut「この鬱分からない事は多分無いから言ってみ？」

cn「スライディング土下座ってどんな土下座なのか分からないんですよ……」
ut「しゃーないな可愛い後輩の為や教えたる、まずベーシック土下座の体制を知るのが必要や。"土(地面、床)の上にじかに膝を折って座り、上体を思いっきり前に傾けて両手をつき額を土(地面、床)にこすりつける"これが土下座の基本形や
とんでもないことをしてしまって相手にどうしても赦してもらいたい時、何が何でも頼みたいことがある時、あるいは誠意を見せないとどんな目に遭うかわからない時などに行う究極のポーズ(ただし土下座すると無防備になるからその覚悟が出来てからすべき)。

で、スライディング土下座やジャンピング土下座は、土下座のバリエーションやな。

スライディング土下座は、数メートル先から小走りで土下座相手に駆け寄り、身を滑らせ、相手の足元0.5～1ｍのあたりに手元を持っていく感じで土下座のポーズをとる。手やひざを擦り剥く場合が多いから、スライディング土下座をする時には、出来るだけ「大企業の本社ロビー」などツルツルした床を選ぶのが賢いやり方やな。またスライディングの力が余って土下座相手の足元に突っ込むのは最悪やわ、注意してな。

ちなみにジャンピング土下座は、思いあまったようにその場で飛び上がり、膝を曲げて床に降りた勢いで土下座のポーズまで持っていくスタイルやで。下手をすると膝の骨を傷めるかもしれんから、「ベッドや布団の上」なんかで何度も練習してコツをつかんでからサポーターを付けたうえで実践するのが良いで。

土下座は、心身を酷使する割に、派手な演出のせいで「ふざけている」という印象を持たれ逆効果になることも多いから、効果が確信できる時にしか行うべきではないわ。自分のキャラクターに合わせた土下座スタイルを編み出していくことも、仕事やプライベートに役立つで。」

cn「なっが、ねっむ」
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