Pretty (ページ47)

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結局、バイブ音は電話でチソンからの「遅いけど何してるの」っていう連絡だった。

Aはごめんね、あのねスマホ無くしたと思ったら無くしてなかったとチソンイに伝えている。

伝わらんだろその言い方は。

それにしても、ずっと思ってたけどチソンアまじで過保護だな。いや、まあこいつがそばに居たら嫌でもそうなるか...。

多分、俺もこうなってる気がする。人のこと言えない。

電話しているAをぼーっと見つめる。

髪サラサラ。まつ毛なが。

程なくして電話が終わったようで、スマホを消してこちらを伺うA。

「お前、なんでポケットにいれてんのになくした！ってなったの」

「いつもはスカートのポケットにいれるので...」

いつもと違う場所にいれたからそこにいれたのを忘れてしまったってことか。

「ニワトリか」

「うっ...ご、ごめんなさい...」

本当に申し訳なさそうな表情でこちらを見るAはさながら小動物のようだ。

かわいいかよ。

「まあ、見つかったからよかったな。俺とも連絡先交換しよ」

「えっ。いいんですかっ！」

意外と嬉しそうにするAに驚く。

「嬉しいの？」

「はいっ！なんか、もっと仲良しになった感じしますっ」

マジでこいつかわいいかよ。

「次スマホ無くしたら鳴らしてやれるからな。まあまた制服のポケットに入ってるかもしれないけど」

「うう...でも次無くしたら鳴らすのお願いします...」

お願いするのかよ。素直だな。

ドンヒョクの次っていうのがアレだけど、Aの連絡先を持った謎の優越感が俺を支配した。

ジェミナには秘密にしておこう。