［折］ヘルヘーニル魔法学園の最強は＿。 (ページ4)

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初めての魔法授業＿。ページ4

ベティ「それでは魔法の授業を始めますね」
皆「お願いします！」

そう皆が同時に言えば始まるのは初めての魔法の授業。
この日を楽しみにしてた生徒だって多いだろう。
勿論、エルレナもアルトも楽しみにしていた。
誰もが心を躍らせているであろう、この時に、

アルト「ようやくか！ようやく最強の俺の魔法を
　見せられるんだな！！」

エルレナ「バカアルト、うるさい。ろくに制御も出来ない
　のに、最強とか抜かすんじゃないわよ。」

アルト「あ？なんだと！！」

いつもの言い争いが始まれば、彼の周囲に冷たい風が
吹き出した。2人は少し震えながら顔を上げる。

ベティ「はやく、始めますよ？」

優しく笑って言っているのだが…案の定、目が怖い。
目だけは笑ってない。

2人「は…はい…」

その場が一度落ち着けば、説明を受けた。
皆知ってると思うが、魔法の出し方やその強さの
制御の仕方など、一から教えられ、実技となった。

アルト「皆、見てろよ？俺の最強の魔法！」

そう叫んだ瞬間、彼の周囲に荒れ狂う炎が現れる。
「それ」は弓矢の様な形になり始めようとした時、
あまりの魔力の多さに空中で大きな爆発を起こし、
周囲で火が燃え始める。皆が焦り始めた。
ベティも急いで水魔法で消火を始める。
そんな中、アルトは考えていた。

アルト「どうしてだよ…どうしてエルみたいに
　完璧に制御出来ないんだよ！！」

1人の少年は弱音をそこに吐き捨てて、地面に膝を着いた。
ようやく消火がし終えると他の生徒も制御の練習を始めた。
アルトの弱点は膨大過ぎる魔力を制御出来ない。
魔力量なら学園でも最高レベルだが…。

エルレナ「…っ、やっぱり、かな…」

彼女の手の上に小さな光の槍が作られる。
ただサイズはとても小さく、攻撃をするに至らない程だ。
形はとても美しく、完璧。魔法の制御力は学園の中でも
トップクラスと言えるだろうが…。

エルレナ「どうして、私の中の魔力は、
　こんなに小さくて、少ないの？？

隅で涙を堪えながら溜息を吐く。
他の生徒は、「当然」の様に魔法を使っていた。
ただ、2人の生徒はどうしても上手くいかなかった。

そのまま一時限目の終わりのチャイムが響いた。
2人は俯いて考え込みながら、次の授業を待った。
お互いがお互いの弱点を持って、それが逆。
どうしたら、アルト／エルみたいに出来るかな。

…約10分が経過した。
2時限目が開始されるようだ。

次回＿優しいお姉さん。