始まり。そして_ ページ3
アルト「今日から始まるんだな!魔法の授業!
はは、俺、最強だからさ!皆ぶッ倒してやるよ!」
元気に大声で目標を叫ぶ。…それも遅刻スレスレの時間の
廊下で。その姿を一言で表すなら、“ 馬鹿 ” だろう。
そんな彼の名前は 《アルト=レイファ》
ちなみに始業式には遅刻をした。…間に合っているだけ良いだろう。
そして彼は勢い良く扉を開けた。皆が少し驚いた顔で彼を見る。
突然の扉の音は皆、驚くでしょう?ねぇ、皆さん。
エルレナ「…バカアルト。間に合ったんだ。
ふふ、良かった。また遅刻するかと思った。
…遅刻しとけばいいのに。」
そう、言いつつもこっそりと安堵の息を吐きながら
彼に煽りの言葉と笑顔を向けるのは、かなりの美少女で
入学して以来、その姿に一目惚れした生徒の中での
噂が全ての学年に流れ込んでいる主人公の幼馴染、
《エルレナ=ティアルト》
彼女は優等生を目指す為故か、30分程前の時間には
もう到着をしている様だった。
アルト「なんでだよ、エル!お前、俺の魔法で
吹き飛ばすぞ!!?」
煽りに簡単に乗ってしまい、切れたアルトがそう叫ぶ。
…先生がまだ来ていないとはいえ、この時間。
だが2人の論争は始まってしまった。
エルレナ「わ〜こわ〜い!( 笑 ) 女の子に、暴力なんて
振るっちゃうんだー?アルトく〜ん?
大体初日に遅刻したアンタが…」
アルト「それは今関係ないだろ!あ゛?んだと!?_
…ってあ。」
周りの生徒もガヤついてきたころ、再び扉が開く。
そこには彼らの担任の教師である《ベティ=ローズリート》
アルトを「またですか?」と言わんばかりの目で睨む。
正直に言えば彼女はアルトの問題行動に頭を抱え過ぎて
体調不良を起こしてしまいそうな程に疲れている。
そんな彼女の気も知らずに、
アルト「ちょ、あの、ベティ先生…これは、コイツが… 」
ベティ「…言い訳は良いですから、後でお説教です。
昼に呼び出しますね?」
その言葉に数人の男子生徒は笑いを堪えられず、
笑ってしまっていた。女子生徒は、「…大丈夫かな?」
と様子を伺う様にアルトの顔を見つめた。
アルトは「あー…」と唸りながら自分の席に着く。
呼び出されると知って、憂鬱になった様だ。
元気な彼も、こうとなれば静かになってしまう。
…勿論、授業は始まり、昼には呼び出されるのだが、
これはまた別の話_ 。
【次回】
初めての魔法授業_ 。
6人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:姫稲荷 るあ。 | 作成日時:2022年11月2日 18時